仕事でストレスを受けている? 超越瞑想が役立つかもしれない

超越瞑想がストレスを和らげ、心の知能指数(EQ)を高めることを示す研究結果が、『メディカル・ニュース・トゥデイ』に掲載された。

以下は、その記事の抄訳である。

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ストレスを軽減し、心の知能指数EQを高める

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超越瞑想は、ストレスを軽減し、心の知能指数を高める効果があることを新しい研究は示している。

瞑想の実践は多くの恩恵をもたらすと考えられており、近年、こうした考えを実証するための研究が行われてきた。

例えば、瞑想者は認知機能の低下を経験する可能性が低く、マインドフルネスのテクニックを実践することで慢性的な痛みが軽減されることが示唆されている。

他にも、サンフランシスコにある教育センターCWAEの新しいランダム化比較検査では、「超越瞑想」と呼ばれる特定の瞑想法が、ストレスの軽減と心の知能指数(EQ)の改善に効果があることが確認された。

CWAEは、「教育の成績を最適化し、暴力、ストレス、薬物乱用を減らし、学生、教職員、管理者の心理的健康を改善すること」を目的とした非営利団体である。

教職員の61%が仕事でストレスを感じている

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2017年に行われた米国教師連盟の調査によると、教育関係者の61%が仕事でストレスを感じており、そのうちの58%は、自分の心の健康を「良くない」と表現している。

CWAEは、高く評価されている特定の瞑想法によって、教師やスタッフのストレスを軽減し、生徒との距離が縮まるかどうかに興味を持っていた。

「特に私たちの学区の教職員は多くのストレスにさらされており、ますます複雑になっていく問題を日々、解決しなくてはなりません。」とCWAEの事務局長で、この研究の筆頭著者であるローレンツ・ヴァロセク博士は述べている。「この研究は、職場での瞑想の効果を示したものです。」

「最近、心の知能指数の価値と心理的ストレスの有害な影響に関する研究が増えているため、企業は従業員にストレスを軽減し、心の知能指数(自分の軸をもつ、自己認識、共感する能力)を高める手法を提供しようとしています。 」とヴァロセク博士は付け加えた。

EQが高い人は、他人の感情を適切に認識し、自分の感情を管理する能力が高い

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最近行われたランダム化比較検査では、CWAEの調査員がサンフランシスコ統一学区の中央事務職員96人を対象に研究を行い、その調査結果を『パーマネント・ジャーナル』に発表した。

96人の参加者が、超越瞑想(マントラを繰り返す瞑想法)を4カ月実践した結果、超越瞑想を実践した人々は対照群と比較して、知覚されるストレスが少なく、心の知能指数が高まるということだった。

この研究では、これらの結果を測定するために、知覚されるストレスの尺度と心の知能指数表を使用した。両方とも自己評価に基づくものである。

ストレスを経験することは、精神的および肉体的健康に大きな影響があるように、心の知能指数(EQ)にも影響を及ぼすと言われている。

心の知能指数とは、他人の感情に共感したり、一人ひとりの感情を適切に認識して分類する能力を示す。

心の知能指数の測定値が高い人は、自分の感情を管理する能力が高く、全般的にメンタルヘルスが良好であると言われている。

また最近の研究調査が示しているのは、超越瞑想を実践している人は、心の知能指数の6つの特性のうちの5つ(全般的な気分、ストレス管理、適応性、心の中の気づき、現実を検討する能力)が改善するということだ。

こうした改善の度合いは、参加者がどれだけ規則的に瞑想しているかに依る。つまり、規則的に瞑想している人は、そうでない人よりも、心の知能指数が高く、知覚のストレスが少ないと報告されていた。

超越瞑想についてはこちら

ソース:Stressed at work? Transcendental meditation may help

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