脳に対するTMの効果

超越すること──完全な脳の開発のために欠かせないもの

最新の科学技術によって、脳を完全に開発するためには超越の体験が欠かせないことが確認されました

脳は、筋肉のように訓練すれば強くなり、使わなければ弱くなります。……とはいえ、脳をたくさん使ったとしても、脳のすべての潜在力が活用できるようになるわけではありません。なぜなら、日常のどんな体験も、その体験に関係した脳の特定の部分しか活用されないからです。

例えば、私たちが何かを見ることによって、視覚皮質のニューロンに様々な繋がりが形成され、一連のネットワークが強化されます。
しかし、私たちの体験が限られている場合には(例えば、部屋の中だけを見て、外を見ていなければ)、脳の一部が使われるだけで、他の部分ではニューロンの繋がりは形成されず、それらのニューロンは機能しなくなってしまいます。こうした部分的な体験は、脳の特定の部分を活性化するだけで、脳全体を活性化することはないのです。

それに対して、超越は部分的な体験ではなく、全体的な体験です。多くの個人体験によれば、超越を体験しているときには、意識には枠がありません。
こうした限定されていない、枠のない状態を体験したときに初めて、脳は部分的ではなく全体的に機能し始めます。日常の経験では得られない、枠のない意識の体験が脳の全潜在力を目覚めさせるのです。

この体験はちょうど、波がなくなった静かな海の状態に似ています。海の波が静かになる時、波は海と一つになります。波という枠がなくなり、枠のない海全体になります。
(詳しくは、「超越すること—人間の最高の体験」を参照してください)

Human physiology, 25: 171–180, 1999

このような超越の体験は、脳のより広い範囲に影響を与え、脳の潜在的予備能力を目覚めさせます。そのことは感覚誘発電位と呼ばれる計測方法を用いて、TM中の脳機能を測定した研究によって確かめられました。

しかし、今では脳で起こっていることを測定できるもっと興味深い方法があります。それはコンピューターで脳波の同調を測定する方法です。

脳のある部分が活動しているとき、その部分に電気的な活動が起こりますが、それは脳波計によって測定することができます。脳波計を用いると、そうした脳の電気的な活動は、時間とともに変化する波として表されます。

そうした脳の異なる部位の脳波をコンピューターで処理することで、各部位の脳波の同調率を計算することができます。もし、異なる部位の脳波が同調していれば、それは脳の異なる部位が互いに結びついて全体的に機能していることを意味します。

通常、脳が活動しているときには、同調度は30〜40%ぐらいで、あまり高くありません。しかし、超越しているときには、脳波の同調率が90%にまで高まることが、次の動画の中で示されています。

このように、超越の体験は、脳全体に影響を及ぼして、脳が一つのより統合された全体として機能できるようにします。

規則的に瞑想することで、脳が刺激されてもっと完全に発達します

高度な脳波の同調を経験すればするほど、脳はその状態に慣れていきます。その結果、次の調査が示しているように、TM(超越瞑想)を行っていないときにも脳波の同調が増していくのです。

Human physiology, 25: 171–180, 1999

このグラフは、50人の生徒の脳波の変化を12カ月間にわたって調べたものです。2カ月間TMを行っている生徒たちのTM中の脳波の同調は、12カ月間TMを行っている生徒たちの脳波の同調と差がないことがわかります。

このことから超越の体験(脳波の同調)は、練習して得られるものではなく、瞑想を始めて間もない人であっても自然に体験できる、ということがわかります。しかし、活動している最中の脳波の同調には差が見られます。長く瞑想している人たちには、活動中にも脳波の同調が見られるのです。

このように超越を繰り返し体験することで、脳の潜在力をより活用できるようになっていきます。

過去30年間にわたる脳波の同調の研究によって、脳が一つの全体としてより能率的に機能するようになると、脳の様々な能力が高まることが分かってきました。

知能指数や創造性が高まり、学習能力、集中力、感情の安定性が増していきます。衝動的な行動が減少し、他人に対してより倫理的な行動をとるようになります。非常に低い脳波の同調と関連付けられているADHD(注意力欠如多動性症候群)の症状も自動的に消えていきます。

要するに、脳波の同調の高まりは、統一の質が私たちの意識の中にどれほど増しているかを客観的に測定する一つの方法になるのです。
(創造性、知性、愛、平和といった質については、「超越すること—人間の最高の体験」をご覧ください)

このような脳波の同調は、超越して、統一を体験したときに起こります。そうした体験が、脳全体に影響を及ぼすのです。通常のリラクセーションでは、脳波の同調はそれほど起こりません。

超越瞑想が他の瞑想法よりも知性や創造性や学業成績を向上させる理由は、脳が一つの全体としてより能率的に機能するようになるからです。

結論

もし、私たちが新しいパソコンを買って、それが広告されているスピードの10%しか動かなければ、誰もがすぐにお店に戻って取り替えるか修理してもらうでしょう。
しかし、もしそのパソコンの本当のスピードを知らずに、他の人のパソコンも同じように遅いスピードで動いていれば、その10%のスピードが「正常」であると思ってしまいます。

歴史を見てみると、時代ごとに賢明な人たちが現れ、人間が本来もっている潜在力について説き明かしてきました。ときには、人間の真の可能性を具体的に示す賢人もいました。しかし、そうした人間の潜在力を開発する実際的なテクニックが失われていたために、人々はそれを生きることができませんでした。

マハリシ・マヘーシュ・ヨーギーは、「超越瞑想は新しいものではなく、あらゆる文化の古い聖典の中に見いだされる」と述べています。マハリシは、ただ古くからあった実際的な方法を再発見して、それを系統立ったテクニックとして現代の人々に教えだけです。

このサイトでは、超越瞑想の様々な恩恵が紹介されています。
『健康の増進』、『自分自身を見失わなくなる』 、『人間関係の改善』、『知能の向上』、『仕事の業績の向上』などは全て、私たちの潜在力を開発することによって起こる副次的な効果に過ぎません。それだけでなく、人間の全潜在力を開発する過程において、安らぎ、平和、幸福、無限の愛といった超越意識の質が日々の生活の中で成長していきます。
(詳しくは、「超越すること—人間の最高の体験」をご覧ください)

こうしたより高い意識状態への成長を速めるために、超越瞑想の他にも様々な上級のテクニックが用意されています。これらのテクニックは、TMを学んだ後に学ぶことができます。