5月30日にマカオで開催された「UFC Fight Night」。その舞台で、朝倉海選手はキャメロン・スモーザマン選手に1ラウンドKO勝利を収め、UFCでの大きな一歩を踏み出しました。
UFC参戦後、厳しい結果が続いていた朝倉選手にとって、この一戦はまさに再起をかけた重要な勝負でした。
その試合を前に、元プロレスラーで格闘技プロモーターの前田日明さんが朝倉選手に勧めていたのが「瞑想」でした。
格闘技の勝敗を分けるのは、技術や体力だけではありません。極限の状況で動じない心、瞬時に判断する力、そして最後まで折れない精神的なしぶとさ。前田さんは、自身の経験をもとに、超越瞑想がそうした力を養う助けになるとご自身のYouTubeチャンネルで語っています。
試合前日にアップされた動画では、朝倉選手が実際に瞑想を始めた経緯、瞑想によって得られる集中力や精神的安定、そして勝負に臨む選手にとって「心を整えること」がなぜ重要なのかが語られました。
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──こんにちは、前田日明チャンネルです。いよいよ5月30日に迫ってまいりました。UFC Fight Night in Macau、キャメロン・スモーザマン選手と朝倉海選手の試合について、前田さんにお話を伺います。海さんから、直近で何か連絡があったそうですね。
前田:そうですね。いくつか電話がありました。
今回、珍しくずっと勧めていたことがあって、これまで彼は全然やらなかったんですよね。「瞑想をやったほうがいいよ」と言って、それを勧めていたんです。
若い選手からすると、「それをやって、どういう効果があるんですか?」という感じだと思うんですけど、瞑想というのは、やってみないとわからない効果があるんです。
集中力がすごく深くなるんですよね。気持ちがガチッと固まって、いろいろなことに動じなくなる。精神的なしぶとさがつくんです。
瞑想で身につく「精神的なしぶとさ」
前田:俺は昔、ニールセン戦の3、4カ月くらい前に始めたんですよね。マハリシ総合研究所で行っているTM瞑想、日本語でいうと超越瞑想です。それをセミナーで習って、クエストの小倉さんと一緒に行って始めたんです。やってみて感じたのは、いろいろなことが知らず知らずのうちに違ってくる、ということでした。
昔の日本の剣豪小説や歴史の話には、「いざ鎌倉」とか、「いざ命がけで死を決する」という時に、侍や武将が禅寺に行って座禅を組む場面がよくありますよね。
以前は、それを見て、「これから命がけで、死ぬかもしれないという時に、そんなことをする前に稽古しろよ」と思っていたんです。
でも、自分が瞑想を何年もやっていると、「ああ、なるほどな。そういうことか」とわかるんですよね。
精神的なしぶとさがつく。それから集中力ですね。切羽詰まっている時でも、落ち着いて物を考えられるようになるんです。
朝倉海選手も瞑想を始めた
──海さんは、瞑想をやってくれているんですか?
前田:もう、やっているんですよ。
マハリシ総合研究所の方を紹介したんですけど、これで3回目なんです。一番最初に紹介したのは、今から5年くらい前でした。
その時も、「わかりました。連絡します」と言っていたんですけど、全然連絡しなかった。
その次もありませんでした。
でも今回は、やっぱり2敗というのが応えたんでしょうね。
今回は本当に切羽詰まったということで、瞑想をしたらこういうことがある、こういう効果がある、という話をこの間、海にいろいろしたんです。
簡単に言うと、瞑想をやって身につくとどうなるか。
頭をコンピューターに例えると、OSという人格がある。そのOSを動かすためには、きれいに、ちゃんと、ミスなく動かせればいい。
でも人間は、生活しているうちに、いろいろな感情や記憶のキャッシュがたまっていくんです。何かを考えてやろうとする時に、そのキャッシュに引っかかって、交通渋滞を起こしてしまう。それで反応が遅くなるんです。
でも瞑想をすると、そのキャッシュが取れて、頭がすっきりする。だから判断が速くなる。集中力にも不可欠なんです。
そういう話を、海に一気にしました。
早い人だと、1週間、2週間、1カ月くらいで変化を感じる人もいます。
瞑想を始めて、時計を見ると、「今、5分くらいかな」と思っていたのに、実際には1時間、2時間経っていることがある。それくらい深く入るところがあるんです。
たった20分くらいの瞑想でも、深い瞑想をすると、2時間くらい昼寝したようなすっきり感が出る。体の疲労も抜けるし、精神的な疲労も抜けていく感じがあるんです。悪いことはない。いいことだけなので、絶対にやったほうがいい。集中力もつくし、頭がちゃんと動くようになる。
人間は、小さい時からのさまざまな感情の連鎖が、積もり積もってデータになっていきます。その中には、自分の心に引っかかる小さなトラウマ、大きなトラウマがある。何かをしようとすると、どこかで引っかかる時があるんです。
瞑想は、それを取ってくれる。だからいいんですよね。
試合の注目点は打撃戦、そして本来の階級での動き
──今回の試合は、両者ともに生き残りをかけた一戦です。改めて、どういったところに注目されていますか?
前田:普通に言えば、打撃戦ですよね。
ただ、案外、何かを取って勝つのかな、ということも考えなくはない。お互いにそういうことを考えていると思います。どういうふうにやるのか。
海は、もともといた階級に戻ってきました。なおかつ、筋量もアップしてきている。日本で試合をしていた時のような朝倉海が、また再現されるんじゃないですかね。それはぜひ見てみたいですね。
自分は、ここからは全然失速していないと思います。


































