超越瞑想とは何か?

短時間で深い休息が得られる

最近、ストレス管理のために瞑想を始める人が増えてきました。瞑想というと一般的に、心を静めたり、呼吸や「今この瞬間」に集中したり、心をコントロールするものだと考えられています。しかし、そのように心をコントロールすることは難しく、努力がいるものです。

意識して心を静めようとしても、なかなか静まるものではありません。しかし、正しいテクニックを用いれば、心はひとりでに静まっていきます。

超越瞑想では、心の自然な傾向を利用して、思考のより精妙なレベルを体験していきます。そして、最も精妙な思考を超えて、完全に静かで落ち着いた状態を体験します。それが超越と呼ばれる体験です。

これは全く自然に、努力なく起こります。そして、心が超越するとき、体は夜の睡眠中よりも安らいだ状態となります。

参照文献:1. Science 27 Vol. 167 no. 3926 pp. 1751-1754 19702. Scientific American 226:84-90 1972

このグラフは、ハーバード大学、医学大学院で行われた研究を示しています。この研究では、瞑想中と睡眠中の酸素消費量を比較し、休息の深さを測定しました。

その結果、超越瞑想を開始して10分以内に、酸素消費量が平均16%減少することが分かりました。これは夜の睡眠よりも体が深く休んでいることを示しています。このような深い休息は、体に備わる治癒力を目覚めさせるのです。

超越すること──リラクセーション以上のもの

瞑想中に心が超越するとき、単なるリラクセーションよりもはるかに深遠な効果がもたらされます。

1.深い休息によるストレスの解消:
超越瞑想は、夜の睡眠よりも深い休息をもたらし、根深いストレスを解消します。

2.内面の平和や幸福:
超越瞑想中には、ストレスホルモンが減少し、幸福ホルモンが増大します。

3.脳の全体的な発達 :
超越瞑想中には、脳波が同調することが計測されています。

根深いストレスが解消される

瞑想が生み出す深い休息は、それを最も必要としている人たちに最もはっきりとした効果を生み出します。イラク戦争の帰還兵を対象にした調査では、超越瞑想を始めてわずか8週間でPTSD(心的外傷後ストレス症候群)やうつの症状が50%減少することが分かりました。
[参照文献:Military Medicine, june2011]

その効果は目覚ましいものであり、米国CNNのTV番組でも取り上げられました。

1985年にベトナム戦争の帰還兵を対象に行われた研究調査でも、超越瞑想を学んだグループは、PTSD、不安、うつ、不眠などに大幅な改善が見られ、3カ月後には帰還兵の70%が治療を必要としなくなりました。

参照文献:Journal of Counseling and Development 64: 212–215

帰還兵たちは一般の人たちよりも深い心の傷を負っています。超越瞑想によって帰還兵の心の傷が癒されるのですから、ストレスを抱えている一般の人々にとっても、超越瞑想は大きな助けとなるでしょう。

次の動画では、トラウマ性のストレスを抱える人々にとって超越瞑想がどのように役立つのかを紹介しています。

内面の幸福

ストレスは、脳の正常な機能を阻害し、とりわけ「幸福ホルモン」と呼ばれるセロトニンを減少させます。

セロトニンが減少すると、内面の幸福感が減少するだけでなく、偏頭痛、睡眠障害、不安、怒りの爆発、アルツハイマー病、摂食障害、依存症なども起こりやすくなります。

超越瞑想がもたらす深い休息は、体に備わっている治癒力を目覚めさせ、脳の正常な機能を回復します。その結果、超越瞑想の実践中には自然にセロトニンが増大し、さらにそれが一日中続くようになります。その影響は、内面の幸福感を高め、人生のあらゆる面を改善します。

参照文献:BUJATTI, M., and RIEDERER, P. Serotonin, noradrenaline, dopamine metabolites in Transcendental Meditation technique. Journal of Neural Transmission 39: 257–267,1976.

脳機能の発達

瞑想中に起こる超越の体験は、健康、幸福感、自尊心、人間関係だけでなく、脳の発達に大きく影響します。そうした効果は、脳波計を使って測定することが可能です。

脳波計を用いることで、脳の特定の部位の電気的な活動が波の形で表示されます。脳の異なる部位から生じた脳波をコンピュータに送り、それらがどのぐらい類似しているかを数学的に計算したものが脳波の同調と呼ばれます。

脳波の同調は、脳の異なる部分が一つの全体として一緒に働いていることを意味します。次の動画は、超越瞑想の実践中に脳波の同調が最大になる様子をリアルタイムで示しています。

このような脳波の高い同調を何度も経験すると、脳は次第に慣れてきて、瞑想が終わった後も脳波の同調が続くようになります。

脳波の同調は、高い知能指数、創造性の増大、感情的な安定性の増大、運動神経のより速い反応、倫理的な思考などに関係しています。
(詳しくは、「TMによる知能の効果をご覧ください)

体験者の声

「何もしなくても、心が満たされる」

主婦、鹿児島

一度しかない人生、無駄に過ごしてはいけない。生きた確かな証を残さなくては……などと気負い込んで、朝は4時前から起き出し、夜遅くまで、やれ勉強会だ、PTA活動だ、ボランティアだと毎日時間に追われていた私にとって、TMは大きな衝撃でした。

指導を受けた後、こんな簡単なことで本当に幸せになれるのかしら? と信じられない思いでした。ところがその日から不思議なことが次々と起こるのです。目的地まで、いつもの半分の時間で着いてしまう。電話をかけなくてはと思った相手から先にかかってくる。そして私の中で歯車が別の回転で廻り始めました。肩の力が抜け、なんだかゆったりして、何もしなくても心が満たされているのです。

「こんなに素晴らしい宝物を手にして、ありがたくて何もかもに感謝したい」という家族全員でTMをしている親友の言葉が、そのままいまの私の気持ちです。

「実に心地良い」

TM歴3年・47才

2年前、職場の人事異動で、年長というだけで管理職の立場に立たされた私は、自己啓発を思い立ち模索するなか、あるとき図書館で目にしたTMの本に電気ショックみたいなものを受けました。求めていた解決策をそこに見たからです。矢も盾もたまらず、TMのセンターへ直行しました。

気負いで肩に力が入っていた分、あまりにも簡単なTMのテクニックに拍子抜けしたのを覚えています。しかし、その簡単な瞑想が実に心地良いのです。

私は、朝夕20分の瞑想が終わった後の爽快感がたまらなく好きです。将来、年老いて体の自由がままならぬ日が来ても、座ることさえ可能ならTMと共に生きられる、それを考えただけで未来がワクワクしたものになります。(TM歴3年・47才・男性・熊本)

どのようにして学ぶのか?

超越瞑想は、努力が要らず、楽しいものです。
誰でも簡単に学べて、その効果はすぐに現れます。

超越の体験とは、心が完全に静かになり、落ち着いた状態です。しかし、心の静けさは、静かになろう努めることで得られるものではありません。なぜなら、静かになろうと努めれば努めるほど、心は緊張し、活動的になってしまうからです。

超越瞑想は、専門的な訓練を受けた教師から個別に習います。教師は、どんな人をも完全に自然な仕方で超越の体験へと導けるように訓練されています。

4日間の連続したミーティングと体験チェックを通して、瞑想のやり方を一つ一つ順を追って学んでいきます。また、最初の4回のミーティングに続いて、正しい瞑想を続けるためのフォローアップ・ミーティングが用意されています。

すべてを変える方法が1時間で分かります

このWebサイトには、「超越瞑想とは何か」、「どのような効果があるのか」、「超越瞑想を学ぶ方法について」などの詳しい情報が掲載されています。

また各地のTMセンターでは、超越瞑想について紹介する無料の説明会を定期的に開催してます。そうした説明会に参加すると、教師に質問したり、超越瞑想のメカニクスやその有効性についてさらに詳しく知ることができます。

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