瞑想はどのようにしてHIV患者を助けるのか?

健康を増進するための養生法が、病気治療にも役立つこともある。TIME.com がHIV患者に対する超越瞑想の効果について報告している。以下はその記事の抄訳。

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病気だと診断されると、人は日々の健康促進よりも、その病気を治すことに重点を置くようになる。しかし最近の研究によると、医学的な治療法ではない手法が、HIV患者の心と体の健康に役立つことがわかってきた。1日2回20分間の超越瞑想(TM)の実習は、心を満足させる養生法であり、HIV患者の気分を良くするという研究結果がある。

まだ発表されていないが、科学雑誌に提出されたその研究は、サンフランシスコAIDS基金とデヴィッド・リンチ財団が行ったものだ。デヴィット・リンチ財団は、リスクを抱えた人たちのためのTMを含むストレス解消法の研究に資金を提供した。研究対象は、39人のHIV患者で、ストレスレベル、精神的な幸福度、HIVに関係する心理的な悩み、疲労のような身体的な症状のレベルが測定された。

測定後に患者にTMを教えた結果、瞑想を始めて3カ月後には、患者たちにめざましい改善が見られたと研究論文の執筆者は語っている。デヴィッド・リンチ財団のHIV担当ディレクターであり、TM教師として40年間活動してきたトーマス・ロス氏によると、患者たちは、具合が悪くなる頻度が減り、疲れにくくなり、より力がみなぎり、健康全般と体の機能が向上したという。心理面での症状の改善にも役立っており、ストレスや不安が減り、怒り、憎しみ、うつ状態が少なくなると患者たちは報告している。

Source:How Meditation May Help People With HIV (Mandy Oaklander)