何もない静けさにすべてがある──女優エレナ・シャルビラ【瞑想の体験】

ギリシャ人の女優・ミュージシャンであるエレナ・シャルビラは、デヴィッド・リンチとの会話からインスピレーションを受け、超越瞑想(略してTM)を始めた。瞑想は、内面の強さと直感力を高める効果があったと「TMhome」のインタビューで彼女は語っている。以下は、そのインタビューの抄訳。

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考えるという脳の働きを止めないこと

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──あなたは、問題を抱えた人々に無料で超越瞑想を教えているデヴィッド・リンチ財団に、自分の音楽を寄付しましたね。あなた自身も超越瞑想を実践していますが、なにがきっかけで、瞑想が生活の一部になったのですか?

エレナ・シャルビラ:私は、ギリシャで最も有名な新聞の芸術欄で記事を書いています。それは、私の日記のようなものです。人々との会話の中で、インスピレーションを受けた事柄について書いています。以前、デヴィッド・リンチと瞑想や創造性について語り合ったことがあり、その話についても書きました。

その会話の中で、彼が話していたことが何なのか、すごく知りたくなったのです。それで、次の誕生日に、超越瞑想という贈り物を自分自身に与えようと決めました。

私にとってTMは、本当に効果があった唯一の瞑想法です。なぜなら、TMは、私たちの脳の働きに逆らわないからです脳はもともと考えるように作られています。ですから、考えるという脳の働きを止めることは、トラックを止めるよりも難しいことです。TMでは脳の中で考えが流れるままにまかせるので、「まさにこれだ。たぶんこれこそが正しい瞑想のやり方だ。」と思いました。

TMは、自分の心を無理やりどこかに行かせるようなことはしません。瞑想のプロセスは、ただ自然に起こります。それは自然であり、簡単であり、なるほどと思えるものです。他の瞑想法を行っていたときは、考えのスイッチを切ろうとしたり、何か他のことを考えようとしていましたが、望むような結果は少しも得られませんでした。

内側の静寂とつながっている時、そこにはすべてがある

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──TMを実践することで、世界の捉え方に何か変化はありましたか?

エレナ・シャルビラ:TMによって明らかに、体験が深まり、集中力が増しました。私を動かしているものを知り、それを信頼するようになったのです。内側の静寂とつながっている時、それを経験する時、それは何もない状態ですが、そこにはすべてがあります。それを体験するとき、直感が鋭くなるのです。実際に意識して計画しなくても、直感的に、望む場所に至るための方法がわかるようになりました。

こうした直感と強さが私の内側の中心となり、それを信頼し、それに基づいて行動しています。内側の直感と強さは、間違いなくTMの大きな効果です。

あの全体的な感覚、なにもない無の感覚

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エレナ・シャルビラ:それと、瞑想中に、あの全体的な感覚、なにもない無の感覚を体験したのは、超越瞑想が初めてだったと思います。その名が示す通りに、それを体験している瞬間は、それに関する考えはまったくありません。しかし、その一秒後に、「あれは何だったんだろう。何も感じないなんて、これまで一度もなかったのに。」と考えます。(笑)

それはとても強力な感覚です。この何もない静けさが、私たちをすべてがある状態へと結びつけるのです。そこには、2つの両極端な質があります。暗闇と光、愛と恐れ、すべてのものと何もないもの、TMを通してそれを経験するのです。

ソース:Creating transcendent beauty: Interview with Elena Charbila aka Kid Moxie