1990年代に女子ダブルスの名手として活躍したテニス選手ジジ・フェルナンデスは、1992年に超越瞑想を学んでから、4大大会のダブルスで「6連勝」の金字塔を樹立した。その後1997年に引退するまで、四大大会で17回優勝、1992年と1996年のオリンピックでは金メダルを獲得している。
2010年に国際テニス殿堂入りを果たしたフェルナンデスは、『Tennis Now』のインタビューで、超越瞑想を学んでからプレッシャーに強くなったと述べている。以下は、そのインタビューからの抜粋。
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──あなたはテニスの四大大会という最高の舞台で、史上最強の選手たちと対戦しました。そのプレッシャーは非常に大きかったと思いますが、息が詰まるような緊張にどうやって対処したのですか?
ジジ・フェルナンデス:それは素晴らしい質問です。私が短期練習のコーチを担当するときには、自分の心を扱う方法や、プレッシャーにいかに打ち勝つのかに時間を費やします。
私はクリス・エバートやモニカ・セレスのような鋼の精神を持って生まれついていません。私はよく腹を立て、怒り狂い、感情的になり、試合に負けていました。誰でも大事な場面では緊張するものです。しかし私にとって、瞑想を学んだことがすべてを変えたのです。
1992年4月に、私はマルチナ・ナブラチロワとビリー・ジーン・キングに誘われて、ディーパック・チョプラの講演会に行きました。超越瞑想や彼については何も知らなかったのですが、マルチナやビリー・ジーンと一緒に1週間過ごすのも悪くないと思って、瞑想を学びに行ったのです。
そこから5月の全仏オープンに参加し、ナターシャと一緒に優勝しました。それからウィンブルドンで優勝し、次にバルセロナ・オリンピックで優勝し、ついには全米オープンで優勝したのです。
私が自分に言い聞かせていることが3つあります。まず1つ目は、結果にとらわれないことです。それが私のマントラになりました。多くの場合、負けることへの恐怖が緊張を引き起こすので、結果を考えないで、最高のテニスをする機会を自分に与えるのです。
2つ目に、私はスコアを逆転することがよくありました。ほとんどの人はブレークポイントで相手のサーブをうまく返せないので、スコアを逆転させて、自分たちに有利な状況であるかのように振る舞うのです。
そして、3つ目に、私の脳の中には小さな黒い箱がありました。試合中に気になることはすべてその箱に収め、試合終了後にそれに対処するのです。黒い箱に入れたものに対しては、何の感情も抱きません。例えば、誤った判定、ナターシャの発言、ショットで失敗したとき、私はそれらを黒い箱に入れました。そうすると、それらは私に影響を与えることができないのです。