東日本大震災によるストレスを緩和した超越瞑想の科学的研究 【瞑想の有効性/ストレス軽減】

東日本大震災があったその翌々月から精神的なケアをするのために仙台と石巻の二つの都市で合計250名以上の被災者に超越瞑想の指導が行われた。

その際、最初に瞑想を学んだ171名のグループを対象に、瞑想を実践する前と後でストレスの度合いが調査され、その結果が精神医学の学術誌『Psychological Reports:Mental&Physical Health』に発表された。以下はその研究結果に関する記事の抄訳。

震源地に最も近い2つの都市で、被災者のストレスが軽減

2011年の津波と地震で被災した日本の2つの都市の住民171人を対象にした調査では、超越瞑想を実践した人はストレスが大幅に軽減していることがわかった。

『Psychological Reports:Mental&Physical Health』に掲載された研究によれば、精神的および身体的症状のチェックリストを使用し、テスト前からテスト後までの症状のストレスの度合いを示す合計スコアが大幅に低下していた。

「これは、2万人近くが命を落とし、13万8千戸の建物が倒壊した、日本で非常にストレスの多い時期に行われた研究です。調査の被験者は、震源地に最も近い2つの都市に住んでいる人たちでした。」と、6人の日本人研究者とともに調査を行ったマハリシ国際大学のマイケル・ディルベック博士は説明する。

瞑想により「ストレス度合い」が最大40%から5%に

TM(超越瞑想)に関するこれまでの研究では、TMがストレスを軽減することを示してきたが、今回の研究では、自然災害後の生活に適応する上でTMが有効かどうかを示した初めての研究となる。

被験者は、地震の発生後2カ月から8カ月の間に超越瞑想の指導を受けた人々で、瞑想を学んでから6〜10日間に症状の軽減が評価されていた。

超越瞑想を学んだ被災者の中で、ストレスの度合いが最も強い人々の割合は、テスト前の約40%からテスト後の約5%へと減少したのに対し、瞑想を学んでいない比較対照グループではテスト前の9%からテスト後の10%へと増加していた。これは超越瞑想が災害による精神的なトラウマでも緩和できることを示している。

ソース:
DISASTER RELIEF FOR THE JAPANESE EARTHQUAKE-TSUNAMI OF 2011: STRESS REDUCTION THROUGH THE TRANSCENDENTAL MEDITATION® TECHNIQUE(2011年の東日本大震災・津波の災害支援:超越瞑想テクニックによるストレスの軽減)
STUDY: Stress relief following the Japanese earthquake-tsunami of 2011(研究:2011年の日本の地震と津波後のストレスの緩和)

写真:海を望む場からの道の駅高田松原と東日本大震災津波伝承館

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