スミス医師の処方箋:瞑想がストレスや不安を軽減

スミス医師は、超越瞑想を学んだ後、瞑想を指導する教師となり、自らの患者に処方しました。その彼と彼が教えた人たちに米国バーモント州のニュースサイトが取材しています。

以下は、その記事の抄訳です。

写真:UnsplashCDCが撮影

スミス医師の体験

みなさんはストレス、燃え尽き、イライラ、不安を感じていないだろうか? 米国バーモント州に住むエドワード・スミス医師はあなたへの処方箋を持っています。超越瞑想を試してみてください。1日2回の瞑想は、血圧やストレスの度合いを下げ、気分、集中力、記憶力を高め、地に足の着いた創造的な感覚を得るのに役立つことが分かっています。

スミス医師は、自分の生活に現れた効果から、「TMは本物だ」と確信しました。「学んで2週間も経たないうちに、妻は診察室の助手たちから、なぜスミス先生は一日に何度も診察室から抜け出して煙草を吸わなくなったのかと問われました。それを聞いて、自分がいかにストレスを感じていたのかに気づいたのです」と話しています。

6カ月間、定期的に瞑想を行った後、彼は時間の使い方を変えました。「その日から、より少ない時間で20パーセントも多く仕事ができるようになったのです」と彼はその当時のことを思い起こし、こう話していました。「時間がないわけではないことに気づいたのです。ただ創造的に使えていなかっただけなのです」。

毎日の瞑想は、別の意味でも役に立ったと言います。「1年の間に、タバコやお酒に興味がなくなり、血圧やコレステロールが下がりました。そして何よりもよかったのは、一緒に仕事がしやすい人間になったことです」と話していました。

スミス医師はまた、自分の患者にもTMを勧め始め、彼らの改善も目にするようになったと言います。「その後10年間で、200人の患者にTMを学んでもらい、彼らは私の診療所の中で最も手間のかからない患者となりました」。彼らの多くはスミス医師と同じような効果を体験し、「これこそ、私がずっと探し求めてきた真の予防医学だと確信したのです」。

そこで、スミス医師は診療所を閉じて、TMの組織でフルタイムで活動することにしました。「家族や友人からは猛反対を受けましたが、私はとにかく粘りました」と彼は言います。そして、アイオワ州フェアフィールドにあるマハリシ国際大学の教職員として8年間働いて、アーユルヴェーダ医学を学び、TMのテクニックを教える教師にもなりました。

それ以来、うつ病に悩む数多くの生徒たちにTMを指導してきました。TMを始めた後、彼らは時間の経過とともに持続的な改善を示し、「現代医学では、このような改善は見たことがない」と彼は話しています。

超越瞑想とはどのようなものか?

他の健康法に比べて、TMはわかりやすくシンプルです。ヨガ・マットや特別なウェアを購入する必要はなく、定期的なグループレッスンに参加する必要もありません。

初心者は4日間連続のコースに参加し、資格のあるTMの教師と1日1~2時間会って、瞑想のやり方を学んでいきます。

そのコース中、受講生は自分だけのマントラを教えてもらい、毎日の瞑想でそのマントラを繰り返します。

TMの実践者は、1日2回、20分間瞑想します。好きな場所で行うことができ、決められた動きやポーズはありません。「心が自然に内側へと進んでいく方法を知るだけでよいのです。そうすれば、瞑想以外の時間にも、効果が自動的に現れてきます」とスミス医師の妻ジャネットは説明しています。

瞑想はあらゆる世代に有効

この瞑想法は、バーモント州で育ち、パンデミック時に家族とともに戻ってきた映画制作者ブラッド・クーリッジにとっても魅力的なものでした。ブラッドが初めてTMのことを知ったのは、ハワード・スターンの番組に出演したときです(スターンも有名なTMのファンとして知られています)。それは何年も前のことですが、家族でバーモントに戻り、家族向けのTMコースの広告を見て初めて、やってみようと思い立ちました。

ブラッドと妻のメリッサ、そして4人の子供のうち3人は、そのコースを受け、今では毎日2回瞑想しています。Zoomのインタビューでブラッドは、これまで試した他の瞑想法とは異なり、背筋を伸ばして座ったり、雑念を追い払う必要はないと説明していました。「あらゆることに意識を向けなければならないと思うと、いつもそれが気がかりでした」と彼は言います。「この瞑想法では、ただ座って目を閉じて、マントラを思います。2分くらいに感じたのに、実際には23分も経っていたということもあります。」

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彼らの13歳の息子、キーランはバスケットボールのシーズン中、試合の準備のためにTMを活用しました。「試合前に時間を見つけて、車の中や学校でやっています。心が落ち着いて、不安がなくなるんです。ただ目を閉じて行うだけで、本当に効果があります。」と話していました。

彼の10歳の弟、ディランもこの瞑想法を行っていて、転校先の新しい学校にもすぐに馴染むことができました。先生も彼の変化に気づいています。

ブラッドの妻メリッサは、親である自分にとっても良いことだと話していました。「自分の中心から外れてしまうのは、本当に簡単なことです。特に子供や他の人から何か言われると、簡単に自分を失ってしまいます。……でも瞑想を続けてきたことで、何か言われても、その真意を見抜くことができ、それは私に原因があるのではなく、その人に原因があることに気づきました。また、自分を見失ってしまう、その引き金となる行動にも気付いて、今では深呼吸をして前に進めるようになりました。」と語っています。

瞑想は依存症の治療にも役立つ

写真:UnsplashAbstral Officialが撮影

TMは、薬物使用障害と闘っている人たちにも役立ちます。スミス医師は、TMを学んだ多くの生徒を診てきましたが、生徒たちは「瞑想のお陰で精神状態を変化させる薬物をとりたいという衝動が減った」と報告しています。

彼の生徒の一人だったコナー・ミーガーは、長年薬物をとっていましたが、TMを学んで回復しました。「以前、トークセラピーを受けたことがありましたが、うまくいきませんでした」。彼は4~5年前にTMを知って、すぐにその効果を実感し始めたと言います。「それはおそらく私が行ったものの中で、最も役に立った手法の一つです」。

彼は今でも1日2回瞑想しています。通常は、朝、レストランの店長として仕事に入る前に1回、そして夕方に1回です。「瞑想すると、頭の中が整理されるような気がします」と彼は話していました。

瞑想は創造性を高める

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スミス医師と妻のジャネットによると、TMの実践は問題解決のためだけではないと言います。 それは「注意」をうまく扱うための手法です。絶えず押し寄せる情報やノイズに集中するのではなく、本当に重要なことに自動的に注意を向けることができるようになるのです。

ジャネットは、心を海に例えて説明していました。海の表面は波や潮流、嵐にさらされていますが、海の底は静寂に包まれています。TMは、内側にある、あの穏やかで安らいだ場所に至るのを助けるテクニックです。

その場所から、良いアイデアが生まれると、スミス医師は話していました。「机の前に座って一生懸命考えても、アイデアは出てきません。自分の心のあの穏やかな部分に触れているときに、アイデアは生まれてくるのです。ですから、クリエイティブな人たちは、「TMは、そのレベルに到るためのテクニックだ」と高く評価しています。

ソース:Getting Creative: A Williston Couple Helps Vermonters Learn Meditation to Reduce Stress and Improve Focus 

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