アフリカに関する記事を掲載しているニュース・サイト『africa.com』に、アフリカ出身の10人の成功者が、プレッシャーの下でいかに冷静さを保っているのかを紹介している。
その中の一人、グラミー賞を三度受賞しているシンガーソングライター、アンジェリーク・キジョーが、心を落ち着かせるために超越瞑想を実践していると紹介されていた。以下は、その記事の抄訳。
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成功者たちは雑誌の表紙を飾るたびに微笑み、自信と落ち着きを醸し出している。
彼らは社会の輝く星であり、自ら選んだ道で自分自身を際立たせてきた。しかし、彼らの信奉者たちは、そうした成功の影で、多くの努力、汗、苦しみがあることを知らない。
彼らは成功の象徴として尊敬されているが、彼らもまた人間だ。他の人と同じ願望や感情を持ちながら、彼らはプレッシャーの中でも現状を保ち、成功の限界を押し上げるために、力一杯取り組んでいるのだ。
こうした成功者たちが、プレッシャーの中で冷静さを保ってきた方法をご紹介しよう。
アンジェリーク・キジョーは、世界で最も成功を収めているパフォーマーの一人だ。15枚のアルバムをリリースし、グラミー賞に10回以上ノミネートされ、3回受賞している。
他にも、2011年にBBCが行った「アフリカ大陸で最も象徴的な人物の一人」に選ばれ、2012年にはフォーブス誌の「アフリカで最もパワフルなセレブ40人の一人」に選出された。しかし、57歳のアンジェリークの成功は、音楽の分野に限ったことではない。
2017年7月、アンジェリークはクヌレ・アフォラヤン監督の映画『The CEO』に出演したことで、アフリカ映画アカデミー賞の「助演女優賞」を受賞した。世界のほぼすべての大陸で、何百万人もの人々の前で歌ってきたとはいえ、アンジェリークは常に自分の神経をコントロールしなければならなかった。
そのために彼女は、超越瞑想を実践しているのだ。
それはマハリシ・マヘーシュ・ヨーギーによって開発されたマントラ(瞑想に適した言葉)を用いる瞑想法だ。あるビデオ・インタビューで「超越瞑想を行うことで、自分自身に立ち返ることができる。」とアンジェリークは語っていた。
また、人権運動の活動家でもあるアンジェリークは、PTSD(トラウマ)に苦しむ退役軍人や家庭内暴力の犠牲者など、リスクを抱えた人々に超越瞑想を提供する活動に参加している。
2020年12月に行われた超越瞑想のチャリティー・イベントには、ヒュー・ジャックマン、ケイティ・ペリー、スティングなど多数のアーティストが参加。その一人として、アンジェリークはスティングと共に、彼の歌『One World』を歌っていた。
スティングとアンジェリーク・キジョーによる「One World」の動画