近年、学校教育にヨガや瞑想を取り入れている学校も増えてきた。その先駆けとも言える英国のマハリシ・フリースクールでは、30年以上も前から授業の前に瞑想を行い、子供たちの学習能力を高め、人格の形成に役立てている。
以下は、その学校の取材記事の抄訳だ。
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納屋を改造した型破りな学校で
子供たちが1日2回瞑想している
イギリス国内の共通テストで最高の成績をおさめている納屋を改造した型破りな学校がある。それはスケルマーズデール近郊にあるマハリシ・フリースクールだ。そこでは「意識に基づく」教育が行われており、毎日2回、瞑想の時間が設けられている。
この学校では、校内の主要な決定は、子供たちとの相談の上で行われているという。子供たちが自分の意見を聞いてもらえると感じることが重要だからだ。
エドワーズ校長先生は、この学校の特徴についてこう語っている。
「ここには調和のとれた学校環境があります。」
「私たちは意識に基づく学習を通して、生徒の成長を促そうとしていますが、それは学校にいる間だけでなく、生涯を通じて彼らの成長を促すことになるのです。」
「1日2回、生徒と教師の全員が数分間の瞑想を行います。瞑想はシンプルでリラックスできる楽しいものです。瞑想の後は、子供たちの心が開くので、授業の内容を理解しやすくなり、他の人に共感したり、思いやりの気持ちも成長します。」
マハリシ・スクールは、2011年9月に公立のフリースクールに認定される前は、25年以上にわたって私立学校として運営されてきた。幼稚園から高校までの生徒が通っており、各学年は18人以下のクラスで構成されている。
他の教育機関と異なる点もいくらかあるが、生徒たちは公立学校と同じカリキュラムで勉強し、イギリス国内の共通テストも受けている。2019年のテストで、マハリシ・スクールは全国で上位1.8%に入っていた。
エドワーズ校長は次のように述べている。
「私たちは通常のカリキュラムに意識に基づく手法を取り入れています。例えば、すべてのものには層があることを話し合うことがあります。」
「科学の授業では、皮膚の細胞に層があることを見ていき、国語の授業では、一つの詩の中に層があることを見ていきます。人間にも層があり、私たちの感情にも層があります。このように、すべてのものには層があり、それらすべてが一つにつながっていることを学ぶのです。それによって、子供たちは、自分はすべてのものとつながっていると感じるようになります。」
意識に基づく教育を行っているマハリシ・スクールでは、超越瞑想と呼ばれる手法を用いている。
超越瞑想とは、心を落ち着かせて、バランスのとれた感覚を取り戻すテクニックだ。バランスのとれた幸せな子供を生み出すために、この学校では、こうした瞑想法を教育に取り入れている。
最近、英国の教育監査局がマハリシ・フリースクールを視察し、次のように報告している。
「生徒の精神的な成長を促すことが、この学校の成功の中核となっています。」
「マハリシ・フリースクールの生徒たちは、優れた思考力を持っています。彼らは自分の世界についてじっくりと考え、他の人の視点からも世界を見ようとします。そうすることで、生徒たちは自分の経験だけでなく、他の人たちの経験をよりよく理解することができるのです。」
「生徒たちは寛容で、思いやりがあり、他の人に共感することができます。ですから、彼らは自分の行動が他の人に与える影響や、自然に与える影響についても考えることができるのです。」
「生徒たちは向上心があり、明瞭で、自信に満ちています。そして、大人と関わるのがとても上手です。」
ソース:
Unconventional school in converted barn where kids meditate twice a day