スーパーモデルのラケル・ジマーマンは、2008年から2010年にかけてファッションモデルの人気ランキングでナンバーワンの地位にいた。14歳からモデルを行っている彼女は、いまでは、こう語る。「本当の美しさは、外側からではなく、内面からやってくる」と。
2008年にパリでグッチのTVコマーシャルの撮影を行ったとき、彼女は、監督のデヴィッド・リンチが、とても魅力的で、幸せな人だと知り、彼の著書「大きな魚をつかまえよう」を買ってサインを頼んだ。
リンチ監督は、サインを書きながら、その本のテーマでもある「超越瞑想」を学ぶように彼女に勧めた。彼のインスピレーションに満ちた言葉に応えて、ラケルは超越瞑想を始め、その一年後に、彼女は自分に起こった内面の変化についてインタビューに答えていた。
──超越瞑想を学んでから、いろいろと内面の変化を体験されているようですね。
ラケル:初めて瞑想をしたとき、頭の中で目覚まし時計が鳴ったようでした。そして、1週間後に、突然、整理整頓をしたくなったのです。きちんとした生活を送り、持ち物や部屋などすべてを整理したくなりました。それはまるで脳に、スイッチが入ったかのようでした。
超越瞑想は、私のライフスタイルを全く変えてしまいました。例えば、4か月前に、私はタバコをやめようと思いました。モデルを始めてから、ずっと喫っていたのですが、こうした心境の変化はきっと良いことだと思い、タバコをやめて、自分をもっと大切にするようになりました。
以前は朝起きると、ベッドから抜け出すためにコーヒーが必要で、ストレスと憂鬱さの中で1日が始まりました。しかし今は、明るい気分で目覚めます。起きてすぐに瞑想すると、「今日はどんな日になるのだろう」とワクワクした気分になります。「毎日を人生の最後の日だと思って生きなさい」とよく言われますが、「今日できることを、すべてやろう」と思うのです。
──素晴らしい。
ラケル:瞑想を始める前は、すべてのことに対して否定的でした。誰に会っても、すぐにその人の否定的な面を見てしまうのです。しかし瞑想を始めてからは、何を見ても肯定的に捉えることができるようになりました。瞑想によって、私は、この世界の美しさに気づくことができました。その人がどんな仕事をしていても、一人一人がみな等しく素晴らしいと感じられるようになりました。
──仕事面で他に何か変わりましたか?
ラケル:周りの人は、私がすごくエネルギッシュになり、前よりも早く撮影を終えるようになったと言っています。以前はすぐに疲れてしまって、「これ以上はできない」と言っていましたが、今はアスリートのようにエネルギーでいっぱいです。
瞑想のおかげで、私はより落ち着いていられるようになりました。瞑想という静かな時間をもつことで、すべてのストレスや心配事は消えてなくなり、問題が問題でなくなります。そうすれば、すべての解決策が見つかるでしょう。
仕事で世界中を旅していますが、長時間、飛行機に乗っているとストレスがたまります。でも瞑想すれば、落ち着いて、フラストレーションがなくなり、自分らしくいられます。ホテルの部屋で瞑想して、完全に静かな時間を過ごせば、どこにいても、そこはパラダイスです。
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