大学生がパンデミック前の生活に戻ることへの不安とストレスを解消する方法として超越瞑想が米国バージニア州のジェームズ・マディソン大学のサイトで紹介された。以下はその抄訳である。
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秋学期が始まり、対面式の授業が再開されたことで、多くの学生がワクワクしている。しかし、そこにはデルタ株に対する不安や、パンデミック前の忙しい日常生活に戻ることへのストレスが伴っていることも事実だ。様々なストレスの要因に立ち向かうためには、学生一人一人が自分にとって身近なストレス解消法を見つける必要がある。
大学生のストレス解消に瞑想が役に立つ
ジェームズ・マディソン大学でジャズピアノを教えているボブ・ハラハン教授は、大学生のストレス解消に瞑想が役に立つと話していた。彼自身も学生の頃から、超越瞑想(略してTM)を50年間実践してきたという。
超越瞑想とは、マントラ(意味のない言葉や音)を頭の中で繰り返すことで、安らいでいながら目覚めた状態になるとハラハン教授は話している。
「それは昼寝をするようなものです。寝るのではありませんが、超越瞑想には睡眠と同じように、一日のストレスや緊張を取り除く効果があります。そして、その効果は睡眠よりも深いものです。」とハラハン教授は述べている。
彼は、高校時代に困難な状況に直面したときにTMを試してみて、すぐにその効果を実感したという。「ストレス解消はTMの実践の副産物であり、そうした効果を得るために熟練した瞑想者である必要はありません。」
マインドフルネスと比べて実践が簡単
超越瞑想がストレス解消法として特に優れているのは、「マインドフルネス瞑想」と比べて実践が簡単であるという点だ。ジャズ研究を専攻しているピーター・ヘンゼルは、ハラハン教授から超越瞑想を紹介され、実践を始めた学生の一人である。彼によると超越瞑想は、考えを取り上げたり、呼吸に合わせて瞑想したりしない。努力しないこと、特定の物事に集中しないことが重要であるという。
「超越瞑想で行うことは、脳に意味のない言葉を噛み砕いて与えるようなものです。そうすると、心が何もしていないと感じて、リラックスした状態になるのです。」
10~20分あれば瞑想できるので、大学生にとって完璧なストレス解消法であるとピーターは話していた。ハラハン教授は、最近の大学生は多忙であることを認めた上で、「YouTubeを見て時間を過ごすよりも、ただくつろいで超越瞑想を行う方がいい」と語っている。
ソース:A Wealth of Health | Relieving stress in a stressful world