デジタル・マルチメディアの起業家であるリサ・ウイニングさんは、シドニーからニューヨークに渡り、仕事を始めるにあたって超越瞑想が心の支えになったとハフィントンポストのブログで書いている。以下はその抄訳。
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いま、超越瞑想の人気が高まっています。ヒュー・ジャックマンやオプラ・ウィンフリーなど多くの著名人が、TM(超越瞑想)の熱心なファンです。ウォール街のビジネスマンさえも、TMに注目しています。その代表者が、世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーターの創業者レイ・ダリオ氏。彼は、自分自身で超越瞑想を毎日行っているだけでなく、会社の従業員にもTMを勧めています。ではTMのどこに、そんな魅力があるのでしょうか?
超越瞑想は、1960年代に、インド人のマハリシ・マヘーシュ・ヨーギーが教え始めた瞑想法です。最近では、デヴィッド・リンチ財団の強力な支援によって、全米でTMが広がっています。この瞑想を1日2回20分ずつ行うことで、血圧が下がったり、免疫力が高まったり、コルチゾールと呼ばれるストレスホルモンが減少することが研究によって確かめられています。それは、TMがあなたの脳に与える最も魅力的な効果です。
私の個人的な経験としては、このシンプルな実践は、人生に対する私の見方を変えてくれたといえます。私は、会社を始めると固く決意して、シドニーからニューヨークに移ってきました。しかし、いろいろと自分に言いわけして、なかなか前に進みません。新規の事業を立ち上げて、それをやり遂げるには、私はまだ『十分ではない』と感じる理由が常にあったのです。いろいろ心配ばかりして、自信がなく、ビジネスを始めるなんて、まるで夢のように思えました。そうした状況が劇的に変わったのが、統合医療の医師に勧められてTMを始めたときです。私は、その効果をすぐに感じ始めました。
瞑想に関する研究によると、瞑想は脳の神経細胞を効果的に再接続し、無意識の思考を変え、効果を生み出すと言われています。そしてそれが、私のなかで実際に起こったのです。前に進むのを邪魔してきた否定的なものの見方が基盤を失い、楽観的になりました。私にもできる、私には十分な能力があると感じ始めたのです。実際、会社を立ち上げたときにはさまざまな挑戦が続きましたが、私の認識が変わったことで、思いがけないことが起こっても、それらが良い形で積み重なっていくと感じています。
以前は資金がなかなか集まらなかったのですが、毎日瞑想を行うことで、投資家との交渉をなんとか切り抜けることができました。新規事業を立ち上げる際の浮き沈みを乗り越えただけでなく、人前で話すことに対する不安感も克服できたようです。
TMの実践を通して、自信が増しました。今では何が起こっても、きっと良い結果につながるだろうと確信しています。つまり、TMは私をいっそう楽観的にしてくれたのです。多くの人が認めているように、楽観主義は、日々の生活のプレッシャーをうまく扱うための支えとなります。それだけでなく、楽観的に生きていると、肯定的な人々との出会いを引き寄せたり、ビジネスパートナーとの連携を高めて、より良い結果を生み出すことができるのです。しかし、たとえ楽観主義が、私たちにこうした結果を保証しなかったとしても、楽観的に生きる方が、ずっと幸せだと思いませんか?
Source:
“How Transcendental Meditation Taught Me to Take Risks” by Lisa Winning, Huffington Post