Contents
1. 努力がいらず、簡単にできる
他の瞑想法とは異なり、超越瞑想のテクニックは、集中したり、観察したり、心をコントロールする必要はありません。努力がいらず、簡単にできる瞑想法であり、椅子に座って気楽に行うことができます。
2. エビデンスに基づく
超越瞑想に関する380以上の研究論文があり、ストレスや不安の軽減、心臓病や認知機能の改善など、さまざまな健康への効果が報告されています。
3. 指導方法が標準化されている
超越瞑想は4日間のコースを通じて、全世界で同じように教えられています。資格のある講師が標準化された指導を行うことで、正しい指導と最大の効果が保証されています。
4. 超越瞑想はアルファ波を生み出す
超越瞑想がもたらす安らいでいながら目覚めている状態は、脳内にアルファー波を生み出します。そこで次に、瞑想中の脳波に基づいて、超越瞑想と他の瞑想法との違いを見ていきましょう。
集中する方法 | 対象物、考え、感情に集中する瞑想法 | チベット仏教など | ガンマ波(20~50Hz) |
観察する方法 | 自分の呼吸、考え、感覚に焦点を当て、観察する瞑想法 | マインドフルネス瞑想、ヴィパッサナー瞑想など | シータ波(4-7Hz) |
自動的に超越する方法 | 自分自身の活動領域を超越する瞑想法 | 超越瞑想(TM)など | アルファ波(8-10Hz) |
集中する方法
集中する方法とは、意識を一つの対象、思考、あるいは生理的プロセスに集中させる瞑想法です。例えば、呼吸に集中したり、体の様々な部分の感覚を感じ取ったりします。このときの脳波を測定すると、集中法ではガンマ波(20~50Hz)と呼ばれる高周波の脳波が見られます。
観察する方法
観察する方法に相当するマインドフルネスのテクニックには、「観察して気づく」方法です。これは、実践者が自分の思考や感情に反応することなく、それらに気づくように訓練するものです。自分の考えや感情、体の感覚を判断せずに受け入れ、雑念にとらわれず、今この瞬間に意識を向けることを学びます。
観察する方法は、シータ波(4-7Hz)と呼ばれるゆっくりとした脳波と関連しています。シータ波とは、算数の問題を解くときのように、心が集中しているときに生じる脳波です。
自動的に超越する方法
超越瞑想(TM)は、集中法や観察法とは異なる瞑想法として、「自動的に超越する方法」に分類されます。超越瞑想の実践では、心の中でマントラ(瞑想に適した音)を努力なく用いることで、心が自動的に落ち着いていきます。その結果、体が深く安らいでいながら内側で目覚めている状態となり、脳全体の同調の度合いが高まるのが特徴です。
超越瞑想の実践は、アルファ波(8-10Hz)と関連しています。アルファ波とは、目を閉じてリラックスしているときに現れる脳波です。TMの実践中に現れるアルファー波は、その人がリラックスしていながらも眠っておらず、内側で目覚めていることを示しています。これは、安らいでいながら目覚めているという、TM中に起こる独特の意識状態であり、超越意識と呼ばれます。そのとき、呼吸がゆっくりになり、体は深くリラックスして、ストレス・ホルモンが減少するといった生理的変化が起こります。実際、TMの実践中の生理状態は、不安を感じているときの生理状態とは正反対の状態になることがわかっています。
次の動画では、超越瞑想を始めるとすぐに脳波が変化し、アルファー波が現れることを示しています。
さらに、TM実践中のアルファー波は、その人が目覚めていながら、集中していないことを示しています。なぜなら、集中していることを示すベータ波やガンマ波ではなく、アルファー波が優勢であるからです。こうした客観的な計測から、TMは集中を伴わないテクニックであることがわかります。
また、以下のチャートに示されているように、「集中法」と「観察法」は心の活動的なレベルで行われ、ある程度の精神的努力を必要とします(チャートの一番上)。それに対して、超越瞑想(自己超越法)は、心を努力なく自然に、より静かで精妙なレベルへと落ち着かせて、静かな心、すなわち超越意識を体験します。
TMと他の瞑想法を比較した研究結果
以下のグラフは、スタンフォード大学の研究者たちが過去に行われた瞑想に関する調査結果をメタ分析した結果です。彼らは様々な瞑想法に関する146件の調査をメタ分析して、不安感に対するそれぞれの手法の効果量を計算しました。
その結果、ただ座って目を閉じているだけの方法やTM以外の瞑想法ではプラシーボ以上の効果は得られない、ということが分かりました。また、何かに集中する方法は、不安に対して返って逆効果であることも明らかになりました。なぜなら、集中法は努力を要するために、ほとんどリラクセーションが得られないからです。
そして、TMに関する35件の調査から得られた平均的なTMの効果は、これまでに調査されたTM以外の方法に比べて2倍も効果が大きいことが分かりました。また、TMは長く続けるほど、その肯定的な効果が大きくなっていく唯一のテクニックであることも分かりました。
体験者の声
「最も易しい瞑想法」
「シンプルさが効果を発揮する」
知り合いから超越瞑想を紹介されたとき、私は不安感を静めるために、すでに多くの瞑想的な方法を試していました。マインドフルネスや様々な対象に集中する瞑想法などです。
そして最終的に、超越瞑想はシンプルだから自分にはいちばん合っているという結論に至りました。超越瞑想には余分な飾り物が付いていません。ドグマや強制される義務のようなものが全くありません。超越瞑想はそのシンプルさが大きな効果を発揮するのだと思います。
瞑想すると心が落ち着きます。そして、心が落ち着けば、視野が広がります。自分の選択したことが、どちらの方向に進んでいくのかが分かるのです。
他の瞑想法と超越瞑想の効果を比較した研究結果
自己の発達(自己実現)
自己実現は、様々な状況のなかで人々がどれだけ自分自身を保つことができるかという尺度です。自己実現している人ほど、問題に圧倒されることが少なく、人生でより大きな成功を収めています。(詳しくは、「TMによる自己実現の効果」を参照してください)
アメリカの心理学者マズローは、自己実現を十分成し遂げた人は、しばしば「至高体験」をしていると述べていました。マズローが説く至高体験は、超越の体験と非常によく似ているため、超越瞑想は至高体験を得るための系統だったテクニックであると言えます。超越の体験には、通常のリラクセーションでは得られない大きな効果が期待できます。
このことは、42件の瞑想法に関する調査の比較研究によって確認されました。調査されたTM以外の瞑想法の平均効果量は0.2でしたが、TMの効果量はほぼ0.8であり、TMはこれまでに調査された他の瞑想法の3倍から4倍効果的であると言えます(p=.0002)。
アルコール依存症
一般に、アルコール依存症は、心と体の両方に深く根を下ろしています。アルコール依存症を効果的に治療するためには、通常のリラクセーションが達するよりもさらに深いレベルからの変化が必要です。
様々な瞑想法に関する10件の調査を分析した結果、TM以外の瞑想法やその他の手法には、アルコール依存症を改善する効果はほとんど見られませんでした。
TMに関する14件の調査(全体で4000人を対象とした調査)によると、TMの平均的な効果は、これまでに調査された他の方法の2倍から4倍効果的でした(p=.009)。しかも、重度のアルコール依存症患者だけを対象にした調査では、TMの効果は他の方法の4倍から10倍も効果的であることが分かりました。他の調査でも明らかになったように、TMを規則的に行えば行うほど、また、より長い期間行えば行うほど、その効果は大きくなりました。
高血圧
2007年に、米国の国立衛生研究所の委託によって、高血圧に対する代替治療の効果の分析が行われました。その結果、統計的に有意な効果が認められたのは超越瞑想だけでした。これらの調査結果を受けて、最近、米国の心臓病学会は、TMは高血圧の治療法として処方することができるという助言を医師たちに発表しました。 TM以外の瞑想法(マインドフルネスやヨガの瞑想法)は、それが効果的であるという確証が得られなかったために推薦はされませんでした。
知能と創造性
知能と創造性は、脳の異なる部分がどの程度まで統合され、一つの全体として機能できるかに関係しています。超越することによって、こうした脳の統合が高まります。なぜなら、超越の体験とは本質的に脳全体が統一される体験だからです。それに対して、通常のリラクセーションには、創造性を高める効果はそれほど見られません。
これは、全体で362人の生徒を対象にした3件の研究を分析することによって確認されました。この研究では、生徒たちをTMグループと3つの対照グループに無作為に分けました。対照グループには、黙想法を行うグループ、座ってただ目を閉じているだけのグループ、何もしないグループという、三つのグループがありました。6カ月から12カ月後、TMのグループは、3つの対照グループと比較して、脳機能を測定する5つの尺度(脳全体の創造性、場独立性、実際的な知能、精神的な能率、流動性知能)の全てにおいて大きな改善が見られました。また、TMグループはストレスや不安の大幅な減少を示しました。
老化の逆転
平均81歳の高齢者を無作為にTMグループ、マインドフルネス・グループ、精神的リラクセーション法(リラクセーション・レスポンス)グループ、何もしないグループの4つに分けました。3カ月後には、TMグループには他のグループと比較して、認知能力の大幅な増大と、高血圧の大幅な減少が見られました。
3年後に4つのグループを再び調査しました。対照グループでは、すでに多くの人が亡くなっていましたが(マインドフルネスでは12%、リラクセーション法では35%の生存率)TM グループでは100%の人たちが生存していました。
その7年後に再度調査したときには、マインドフルネスと他の対照グループの寿命には大きな違いは見られませんでしたが、TMグループは他の3つのグループよりも平均して2年間長く生きていることが確認されました。
また、研究者たちは、超越瞑想を行っていた人たちが、マインドフルネスを行っていた人たちよりも、瞑想をはるかに楽しんでいたことを明らかにしました。
「TMとマインドフルネスの長期的な効果の比較」についてはこちらをご覧ください。
瞑想は自分にとって有益だとわかっていたのですが、瞑想を試してみるたびに、「私にはできない!」と思っていました。そんなとき、友達から超越瞑想(TM)を勧められたのです。
それはまさに私が必要としていたものでした。TMについて感激したのは、私がこれまでやったどんなことよりも易しかったということです。私が試した瞑想のなかで最も易しかっただけでなく、これまで学んだことのなかでも最も易しいものでした。
TMはとても簡単に学べて、とても簡単に実践できます。それなのに、自分に戻ってくるものの大きさといったら……それは、あらゆる面に変化をもたらします。例えば、家族との絆が深まったり、撮影現場でのトラブルにうまく対処できるようになりました。