オーストラリアで最も人気があるミュージシャンの一人、ウェス・カーは、プレッシャーに打ち勝つために瞑想を学んだ。以来、瞑想は欠かすことのできない日課になっている。
「感情面での健康や幸福に、超越瞑想は大きな影響があります。瞑想をさぼると、私の世界は内側から崩れ始めるのです。脳はぼんやりし、イライラして、ストレスのエネルギーが体中にわき上がってくる感じです。ですから、瞑想せずにはいられません。これまで3年間、TM(超越瞑想)を続けてきましたが、TMは私の世界を大きく変えました。」
輝かしい成功と困難な道のり
はた目にはミュージシャンとして輝かしい成功を収めているように見えても、実際には、かなり困難な道のりだったとウェス・カーは語る。しかし、その困難さが彼の枠を壊して、より健康的で全体的な生き方へと向かわせた。
「私は人生の大半を、様々な不安症やうつ病と戦ってきました。12才の頃から繰り返し薬物治療を受けていました。自分を変えたいと思えば思うほど、私の意識は成長し、より深い意識の領域へと入っていきました。長い時間がかかりましたが、今でも意識のより深い領域へと向かっています。
毎日、私は魂についてより多くのことを学んでいます。自己啓発の探求は、非常に個人的なものです。意識するしないに関わらず、誰もが自分を成長させたいと思っていますが、ある人々は他の人達よりも自分の成長を強く望んでいます。」
ジョージ・ハリソンから学ぶ
ウェス・カーの最新のツアー「Here Comes The Sun」で、彼は故ジョージ・ハリソンの話や逸話を紹介している。ジョージの音楽の深遠さを示すだけでなく、精神的な探求の『内と外』を見いだして、ジョージが何十年も前に始めた会話を取り上げている。
ジョージは、生命と真実を探求する革新者だった。常により深い何かを探し求めて、それを実践し、東洋の文化伝統を西洋に紹介してきた。ジョージ・ハリソンはラビ・シャンカルと共演したり、超越瞑想の実践を取り入れてきた。
「もしジョージが超越瞑想をしていなければ、私は瞑想を始めなかったでしょう。うつ病を治す上で、超越瞑想が大きな助けになりました。」とウェス・カーは語る。
「私にとって、ジョージは精神的なリーダーです。彼は非常に多くの人を精神性へと導いてきました。音楽を通して、彼は生命について問い続け、現代的な考えに挑戦し、古代の伝統や精神的な実践に触れるチャンスを世界中の人々にもたらしたと思います。彼がいなければ、西洋人がそれらを体験することはなかったでしょう。」
*ウェス・カー(1982年生まれ)は、オーストラリアのシンガーソングライターであり、マルチ楽器演奏家。2008年に、オーストラリアの音楽オーディション「オーストラリアン・アイドル」で優勝した後、ソニー・ミュージックとレコード契約を結んだ。彼の歌とアルバムのいくつかは、オーストラリアでヒットチャートのトップを飾っている。
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