女性のための健康と幸福について提唱をしているエレン・ドルゲンさん。彼女の夫の偏頭痛を治すために、医師の勧めに応じて夫婦ともに超越瞑想を始めることになった。はじめは懐疑的だった彼女が、実際に瞑想を始めてみるとあることに気がついた。これは自分に必要だったんだと。
以下の記事は、ハフィントン・ポストにも掲載された彼女のプログからの引用。
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デイビッドと私は、39年前に友人の紹介で初対面のデートをしました。特別な人との出会いを求めて、女性はこうしたデートをするものです。そして、デイビッドは私の一生の伴侶になりました。私たちは何十年も一緒に暮らし、健康的で満足のいく人生を生きるために互いに支え合っています。結婚前から、私はコレステロール値が高く、デイビッドはときどき片頭痛を起こしていたからです。
私は健康的な食事と運動を心がけてきました。デイビッドも同じことをして、私を助けてくれています。何年もかけて、デイビッドは偏頭痛が起こったときに、適切な治療をしてくれる素晴らしい片頭痛の専門医を見つけました。偏頭痛が起こるのは仕方のないことです。しかし、私たちも60代になったので、偏頭痛が起きてからそれに対処するのではなく、そうした片頭痛が起こらないように何かできるのではないかと考え始めました。そうした思いから、デイビッドは統合医療の医師に相談することにしたのです。
その医師は、デイビッドにTM(超越瞑想)を試したらどうかと勧めてくれました。TMの効果を裏付ける研究について説明し、彼や多くの医療専門家、会社の経営者、有名人が、1日2回20分ずつ瞑想していると付け加えました。私は少し懐疑的でしたが、デイビッドに役立つことなら何でも試してみるつもりでした。ですので、家に帰る途中、車の中でTMのセンターに電話をして、コースの予約を入れました。私も一緒に学べば、彼の助けになると思ったからです。
コースを受けるためにセンターに出向いたとき、私たちは一人ひとり異なるトレーナーと一緒に、異なる部屋に連れて行かれました。その場所には、心を落ち着かせる何かがありましたが、それが何なのか私にはわかりませんでした。トレーナーと一緒に座ったとき、瞑想はとても簡単で、これはデイビッドの助けになると思いました。
そして、ほんのわずかな時間で、20分が過ぎたと感じました。私が20分間も静かに座っていたのは、本当に久しぶりのことです。あまりにリラックスできたので、自分でも驚くほどでした。私は、すべてを手放して、ただ存在することを学びました。それは、私にとってまったく馴染みのないことでした。そのような体験は、私たちの文化のなかではまったく馴染みのないことです。
そのとき気づいたのです。たぶん瞑想を学ぶ必要があったのはデイビッドではなく、私だったということを。
私たちの生活のすべてに恩恵がもたらされる
Aタイプ(猛烈に仕事をする性格)の私には、瞑想が完全に必要でした。目を閉じるとすぐに、私の心にさまざまな考えが浮かんできます。「夕食に何を作ろうか」「早くコンピュータに戻って、ストレスを抱えた更年期の女性にメールの返事をしなくちゃ」「あの誕生日カードは送ったかしら」といった考えが止めどもなくあふれてきます(それは想念の洪水のようです)。それでも、この努力のいらないテクニックによって、そうした考えが、超越の体験を妨げることはありません。毎回瞑想する度に、素晴らしい静けさと内面の安らぎが押し寄せてきます。エネルギーが沸いてきて、もっと機敏で創造的になります。20分後に、私はストレスを取り除く洗車機から出てきたように感じます。ストレスが洗い流されるのです。私は、この感覚が大好きです。
後になって私は、超越瞑想や、それが健康や幸福に及ぼす影響について書かれた記事を読み始めました。代替医療ジャーナル(2013年10月)に掲載された研究によると、無作為対照化研究(RCT)のメタ解析の結果、TMは、マインドフルネス療法(MBT)や他の瞑想法・リラクセーション法を含む一般的な代替療法よりも、特性不安を減らす効果が高いことがわかっています。
また、ジョシュ・トゥルット博士(健康的な加齢の専門家)に会いに行って、瞑想について聞いたところ、彼は次のように説明してくれました。「私たちがリラックスしているときには心拍数は下がります。しかし瞑想しているときには、心臓の各鼓動の間隔が変化して、より滑らかになるのです。各鼓動の間隔は、心拍変動性(HRV)と呼ばれていますが、心拍変動性が滑らかになることは、ヨガの熟練者がより長生きすることと関係しています。事実、2010年のアメリカ心臓学ジャーナルは、年をとるにつれて好ましい心拍変動性を維持することで、実際に寿命が延びると報告しています。」
私たちはみな、心臓病が女性の死因の第一位であることを知っています。ですから、超越瞑想が心臓病を予防する効果があるかどうかを調べるために、アメリカ国立衛生研究所が2600万ドル以上もの助成金を提供して、研究を行っていることを知り、ワクワクしました。
そうしたTMの研究から、次のような結果が示されています。
・心臓発作、脳卒中、死亡率が50%減少する
・コレステロールが下がる
・血圧が低下する
・インスリン抵抗性が減少する
・ストレスが緩和される
デイビッドが一緒に瞑想しようと言って、私を無理やりデスクから引き離そうとする日があります。私のタイプAの性格は変わりませんが、ストレスの度合いと生活の質は、TMのお陰でずいぶん変わりました。
瞑想するために、ロウソクやお香をたく必要はありません。アポイントの合間に車の中で瞑想したり、飛行機や、昼食時に部屋の隅で瞑想することもできます。瞑想は、これからやってくる、より幸せで、健康的で、ストレスのない日々の一部になるでしょう。ぜひ試してみてください。今では、女性に超越瞑想を勧めることが、私の生活の一部になりました。ちなみにデイビッドも瞑想を気に入っています。
Source:Transcendental Meditation — TM & ME! (Ellen Dolgen)