体験によって脳のニューロン結合が変化し、人生が変わる

アメリカ北東部は、まばゆいばかりに美しい春の色と香りで満ち溢れている。冷たく湿った冬が終わり、生き返ったかのようだ。生命が前よりもさらに甘美で力強く、進化しているかのようだ。瞑想後に目を開けるときにも、似た感じがある。何か新しくて、周りのことがもっと良くわかるというあの感覚だ。

すべての経験は、大脳皮質内にあるシナプスの結合を作る。例えば、私が妻と一緒に笑うと、その楽しさは私の神経系に反映される。暴力的な映画を見ると、その印象は私の脳に記録される。私が注意を向けたものは何であれ、ニューロンの結合を通じて、私の一部となるのだ。これはすべての人に当てはまる。このことを考えると、自分自身に滋養を与えるような活動を選択することが大切なことがわかる。物事をより良くとらえる、そのようなニューロンの結合を生み出すことが大切だ。

脳は、人生の体験を変えてしまう。研究によれば、朝と夕方に数分の時間を使って瞑想し、心を落ち着かせて思考を超越することは、脳機能を変換する最も強力な方法であることがわかっている。瞑想後に目を開けたときには、実際、神経系が新しくなっている。思考を組み立ててまとめる神経系が、より良く機能するようになる。この驚くべき脳の変化に気付かなくても、「休息がとれて爽快な気分だ」という言葉が自然に出てくるだろう。これは本当に素晴らしい方法だ。人生で最も貴重な瞬間が、毎日の自然な出来事になる。瞑想という習慣を持っていることは、とても幸運なことだ。

原文:GARY KAPLAN