「瞑想する母親たち」母親にとって啓発は、子育てと同じくらい自然なこと

子育てや仕事の疲れをとるために、お母さんたちが超越瞑想を行っています。コーヒータイムを取るよりも、瞑想するための時間をとる方が良いと感じています。というのも、瞑想すれば、疲れがとれて、スッキリして、家事をやりこなす気力も湧いてくるからです。

特に子をもつ母親にとって、瞑想は重要です。なぜなら子供は母親のストレスに大変敏感だからです。母親が働き過ぎていたり、心配したり、落ち込んでいたりすると、子供もまたストレスが高くなることが研究調査によってわかっています。

シングルマザーであれ、働く母親であれ、主婦であれ、ストレスを放置することは、家の掃除をせずに、汚れた環境のなかで生活するようなものです。超越瞑想は、内側に溜まった汚れをきれいに取り去るためのテクニックです。部屋をきちんと掃除すれば、すっきりした気持ち良さを体験するように、瞑想すると内側から幸福を感じます。

一人で瞑想することも簡単ですが、集まって一緒に瞑想する女性達も増えています。それは、大きな幸福を体験する社会的なイベントになっています。

女性の瞑想者たちの集い

毎週、土曜日の午後、私が教えているノースキャロライナ州、アッシュヴィルのセンターに、女性達が集まってきます。そのほとんどは子供を持つ母親で、お祖母さんも幾人かいます。

数名の子供達が母親についてきますが、母親が瞑想している間、クレヨンで塗り絵をしたりしています。

瞑想が始まるまで、センターはおしゃべりと笑い声であふれています。それから部屋は静まり返ります。その静けさによって内側に引き込まれていきます。息づかいも聞こえないほどです。それぞれの女性が深い静寂の中に入り、想念を超えて自身の普遍性に触れています。そうすると、苛立ちや心配事は消えてなくなるのです。それは、体や身の回りのものは、その背後に溶け込んでしまったかのようです。

瞑想が終わっても、誰もしゃべろうとはしません。圧倒的な平和と静けさが漂い、彼女たちの目はキラキラしています。瞑想の体験によって輝いているのです。

その後で、その日のミーティングのテーマである「物事を成し遂げるための超越の力」について話すと、母親たちが、自分の体験を物語ってくれます。

「瞑想している時、私は全てを忘れてしまいます。」二人の子供を持つ母親が言います。「でも瞑想後は、やらなければならない仕事に、より集中することができ、簡単にそれを終わらせることができます。」

ある母親は「瞑想することによって、私はしっかりしていられます。」と言います。「5歳の子供を学校に迎えに行き、12歳の子をフットボールの練習に連れて行くときにも、落ち着いていられます。」

瞑想している母親たちは、ウパニシャッドやヨーガ・スートラの文献に見られるような、古代の賢者達が記録した、ある種の意識状態を体験しています。彼女たちは、すべての物が互いに関係しあっている基本的なレベルの意識を、直接体験しているのです。

啓発するということは、瞑想する彼女たちにとって自然なことであり、子供のオムツを変えたり宿題を手伝ったりするのと同じように、性に合っています。

直観、忍耐、賢さ、愛といったものは、母性に関連した神聖な質です。これらの質がどれほど外側に現れるかは、私達がどれほど休息がとれているか、自分自身の内なる声に従って生きているかによります。規則的な瞑想によって、私達は魂の本質を直接体験します。幸福と活力は、内側の空虚さを満たすだけでなく、活気のある意識を生み出します。そして自然にリラックスし、よりストレスに強い身体を創りだします。

原文・Jeanne Ball(この記事は抄訳です)