カリブ諸島の学生のADHDを改善するプロジェクトが始まる

注意欠陥多動性障害(ADHD)の問題は、世界の至る所で増加傾向にある。多くの医師や研究者は、ADHDの問題はテレビやコンピュータの使用による感覚刺激の急増と関連していると考えている。また他の研究者は、子供のストレスや不安の増加がADHDに関与していると述べている。

NBCニュースによると、現在、アメリカの子供の4~12%にADHDの症状が見られるという。ADHDの症状には、集中したり、話を聞いたり、課題や宿題を終えることができないという特徴があるため、多くの子供が症状を抑えるために、副作用を伴う薬物治療を受けている。

ADHDに対して薬物治療ではない「瞑想」が注目される

2011年に、サリナ・グロスワルド博士とフレッド・トラヴィス博士が、ワシントンDCの学習障害をもつ生徒を対象に行った研究によると、超越瞑想によって脳機能が有意義に向上し、ADHDの症状が軽減することが確認された。

そこでカリブ族の学校では、ADHDの学生を助けるために超越瞑想プログラムを採用することを決定した。

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ドミニカ島における超越瞑想のディレクターであるルシア・ジョン博士は、これまでにドミニカ島のいくつかの街で、学生に超越瞑想を教えてきた。超越瞑想を学んだ子供は、授業での集中力が増し、態度がよくなり、宿題やテスト勉強も楽にできるようになったと教師は語っている。彼らの両親も、子供の行動・態度に落ち着きが増し、よく眠れるようになり、不安感が減少し、内側の満足度が高まり、健康が改善していると報告している。

2013年1月上旬に、カリナゴ・インディアン地区の学校がジョン博士を招いて、学生に超越瞑想を教え始めた。彼らはカリブ族と呼ばれる、その島に昔から住んでいる先住民族である。不幸なことに、これまで様々な植民地支配によって、他の先住民族と同様、彼らのほとんどは絶滅してしまっている。現在、彼らは島の東海岸沿いにあるカリブ族自治区に住む。

これまでに、ジョン博士は、最初の17人の子供と教師のグループに超越瞑想を教え、著しい結果を得た。さらに、もっと多くの学生、教師、両親が、超越瞑想を学ぶのを待ち望んでいるという。

そのため現在、ジョン博士は、今回のADHDプロジェクトに申し込んだ200人以上の子供と両親に超越瞑想を教えるために支援金を募っている。支援いただける方は、The Seeds of Heaven Foundation のサイトをご参照いただきたい。

原文・Linda Mainquist