【ビジネスと瞑想】瞑想したら社内に信頼関係が築かれた

ビジネスの分野で超越瞑想が注目されている。chieflearningofficer.comでは、その理由を瞑想することで社内に信頼関係が築かれ、生産性が増大し、収益が高めるからだと説明した。以下はその記事の抄訳。

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世界のトップの実業家、俳優、有名人たちの中には、ストレスを軽減し、心を落ち着かせるために瞑想に頼っている人たちがいる。アリアナ・ハフィントン(ハフィントンポストの創業者)、エレン・デジェネレス(司会者)、マーティン・スコセッシ(映画監督)は、そのよい例だ。彼らはみな、超越瞑想を実践している。

最近では、金融界でもこの瞑想法が広まっている。世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーター・アソシエイツの創業者レイ・ダリオ氏は、10年ほど前に超越瞑想(略してTM)を自分の会社に導入した。それ以来、この手法はビジネス界の大小の企業で広まっている。

投資会社クエスト・パートナーズLLCの創業者で最高投資責任者二ゴル・クーラジアン氏は、社内でTMを採用する前から、約25年間、瞑想を行ってきた。クーラジアン氏はさまざまな瞑想法を行ってきたが、超越瞑想は外出先でも行うことができ、一人で簡単に実践できるので、職場に最適だと感じている。

リーダーシップ&パフォーマンス・センターの常任理事であり、TMの教師でもあるマリオ・オルサッティ氏は、TMは他の瞑想法とは異なり、何かに集中したり、心をコントロールする必要がないため、ビジネスの環境で非常に効果を発揮すると述べていた。

さまざまな瞑想法は、集中する方法、観察する方法、深い瞑想の3つに分類されるが、TMは3番目の深い瞑想に該当する。「深い瞑想は、心と体をより深い休息の状態へと導き、蓄積されたストレスや疲労を効果的に解消する効果があります」とオルサッティ氏は話す。

では実際、どのように瞑想するのだろうか? TMのテクニックは、1日2回、20分間目を閉じて、意味をもたない「マントラ」という言葉を繰り返すことで、心は静まり、落ち着いていく。頭の中でマントラを繰り返すだけで、他の考えが浮かんできても、そのままにまかせるのだ。

オルサッティ氏によると、TMは高度なテクニックでありながら、シンプルで自然な瞑想法だという。「忙しい人がTMを選ぶのは、学ぶのが簡単だからです。また、無理なく実践できるので、楽しく続けられます。」と彼は語った。

メリットとその先

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オルサッティ氏によると、過去40年間に、世界中の200以上の独立した大学や研究機関でTMの研究が行われ、その効果が確かめられきた。複数の研究から、TMは仕事の満足度や業績を高め、不安感を減らし、心臓発作・脳卒中・死亡率の可能性を47%減少させることが証明されている。

さらに、TMの実践中、体は「深い眠り」の2倍以上の休息を得ることができ、同時に「安らかな目覚め」を経験するとオルサッティ氏は言う。

忙しい人は誰でも、もっと創造的になって、仕事の効率を高めるための方法を探している。「彼らは家にいても、仕事のことが頭から離れません。家ではそんなことを考える必要もないのにです。」とオルサッティ氏。「人々は、活動過多でストレスのたまった状態から自分を解放したいと思っています。TMはそのための効果的な方法です。」

社員同士の人間関係の改善

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クエスト・パートナーズ社のクーラジアン氏は、社員がTMを学ぶことで、深いリラクゼーションを体験し、ストレスに対処できるようになってきたと話している。さらに重要なのは、社員同士の人間関係が改善されることだ。「口論を引き起こすことなく、互いに心を開いて話し合うことができるようになりました」とクーラジアン氏は言う。「自分の発言が否定的に受け取られるかどうか、あまり心配しなくなりました。瞑想のお陰で、社内のすべての人と、一種の信頼関係が築かれています。」

会社が大きくなるにつれて、より直接的な本音のコミュニケーションが必要になるとクーラジアン氏は述べる。瞑想すると、社員は会社の成長のために変化を受け入れるべきだと気づき、改善のための提案を受け入れるようになるという。

「こうした関係ができたことで、人々はTMを実践することにもっと前向きになりました」とクーラジアン氏。「直接的な提案は、時には人を不快にすることがありますが、それに気づくことが重要です。企業が成長するにつれて、直接的なコミュニケーションがますます必要になってくるからです。」

瞑想は収益を高めるか

クエスト・パートナーズ社 photo by Instagram

一般社会では瞑想が普通のものになりつつあるが、職場ではまだ目新しいものだ。オルサッティ氏は、TMを学んだリーダーに、その効果を調べる予備的研究を行うように提案している。それによって、TMには収益を高める効果があることを重役達に知ってもらえるからだ。

「多くの企業は、社員の家庭生活をより幸せにするために、TMを導入しています」と彼は語る。「それと同時に、医療費の削減、欠勤の減少、日中の集中力や生産性の向上といった効果を期待しています。」

クエスト・パートナーズ社では、クーラジアン氏の提案によって、10数名のリーダーがTMを学んだ。それから間もなくして、すべての社員がTMを実践するようになった。2年前からは、入社した社員は全員、デヴィッド・リンチ財団でTMのコースを受けている。今ではオフィスにある瞑想室で、週2~3回、みんなで一緒に瞑想しているとクーラジアン氏は話していた。

こうしたTMの実践を続けることで、社内の信頼関係が深まっていくようだ。「私たちはお互いを競争相手だと見なしていません。私たちはみな、共通の目的のために働いています。そのことは知的に理解するというより、感じるものです。TMによって、互いに協力して働くようになり、間違いなく収益に影響が出ています。」

瞑想の必要性とその効果は時間の経過とともに明確になっていくので、リーダーたちが瞑想を取り入れるのは早ければ早いほどよいとクーラジアン氏は語る。

「テクノロジーの進歩があらゆる業界に影響を与え、それに合わせて人々の役割が変化しています。そうした物事の変化のスピードを考えると、今日の世界で、瞑想なしに仕事をするなんて考えられません」と彼は述べた。

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ソース:Teaching Meditation to Employees Could Have Big Benefits