戦略コンサルティング大手、A・T・カーニー日本法人会長の梅沢高明氏が、30年間続けてきた超越瞑想がパフォーマンスの向上に役立ってきたとNIKKEI STYLEで語っている。以下はその記事からの引用。
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「仕事の時間や睡眠を削ってでも、これだけは欠かさない」。梅沢氏にとって瞑想は、もはや生活の一部になっている。
始めたのは、新卒で入社した日産自動車時代。販売店に出向しているとき、取引先の人からセミナーに誘われたのがきっかけだ。瞑想に関する予備知識は何もなく、「好奇心が旺盛なので、とにかく面白そうだと思って行ってみた」。正確にはTranscendental Meditation(超越瞑想)といい、インドが発祥という。
実際に瞑想をやってみると、体の疲れやストレスが軽くなるのを実感。さらに、商談の前に瞑想するようになってからは成約率も向上した。「自分の周りで起きていることが、よく見えるようになったからではないか」と自己分析する。
例えば、それ以前は「今日は契約を取りたい」と自分だけが前のめりになっていた。瞑想してから商談に臨むことで、相手の感情の動きに注意を払えるようになり、「相手が何を求めているのか、何に不満を持っているのか、冷静に判断しながら効果的に商談を進められるようになった」。
コンサルティング会社に移ってからも、ここ一番のプレゼンテーションや大事な会議の前など、活用する場面は多いという。頭の中を整理し、平常心を保てるため、本番であわてなくなる。瞑想を続けることで「職業人としてのパフォーマンスは間違いなく上がってきた」と語る。