超越瞑想によって薬物依存症から立ち直った英国のコメディアン、司会者、俳優として活躍するラッセル・ブランドは、瞑想が彼の人生にもたらした変化をポッドキャストや動画で伝えている。
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ラッセル・ブランド(46才)は、心の健康や幸福感を高める実践を提唱している。ポッドキャスト『アンダー・ザ・スキン』で彼は、健康と幸福を体現し、目的を持って人生を生きている人々にインタビューを行い、健康的な習慣を人々に提唱してきた。また、YouTubeでは、幸せを維持する方法や、拒絶・ストレス・孤独・悲しみに対処する方法を紹介している。
その中から彼の動画「毎日瞑想して起こったこと」を紹介しよう。
Contents
私の思い込みは、瞑想によって覆された
ラッセル・ブランドは、過去10年間、1日2回超越瞑想を行ってきた。毎日の瞑想が人生にもたらす変化を、彼は次のように説明している。
「自分はこのような人間だと感じていた私の思い込みは、毎日の瞑想によって覆されました。なぜなら、毎日の瞑想によって得ている意識の体験は、自分自身に対して抱いている個人的な感覚とは異なるからです。」
彼は超越瞑想を行っているときのことを説明しながら、その方法をこう表現している。
「先生から教えてもらった言葉を繰り返すことで、最終的に心は深い意識の状態と一つになります。そうすると、自分の考えや感情に常に関わり続けることがなくなるのです。」
今という瞬間の「自分」に戻ること
彼は、瞑想の実践から「今という瞬間」の重要性について学んだと話している。
「瞑想の重要な点は、絶えず今の瞬間に戻ることです。私たちは過去に起こったことを考えたり、将来起こることを計画したりして、今という瞬間に存在することができません。そうした過去や未来について考えている「自分」に気づいて、今この瞬間に戻るのです。」
また、彼は「考えている心は本当の自分ではない。たくさんの自分がいる」と話していた。
たくさんの自分の考えや感情に巻き込まれない
こうした認識が、日常生活の中で正しい決断を行うための助けになっているとラッセル・ブランドは説明する。
「時には私の血が騒いで、異なる気性に支配されることがあります。しかし、たくさんの自分がいるという認識によって、怒っているときや恐れているときと同じ決断を、別の状況で行うことはありません。
ルーミーの言葉を借りれば、私は宿泊所であり、そこには多くの訪問者がいるのです。嫉妬、悲しみ、怒り、怒り、愛などの訪問者がいます。そう考えると、自分の考えや感情によって起こる口論、葛藤、問題に巻き込まれることが少なくなります。口論や葛藤は今でも起こりますが、それらに左右されることなく、より簡単に対処できるのです。」
本当の自分は、ただ目撃している
そして彼は、規則的な瞑想によって得られる恩恵についてさらに詳しく説明していた。
「よりリラックスし、心が落ち着いているので、外側の出来事があまり気にならなくなりました。今でも他の人からどう思われているか気になるし、人から尊敬されたい、好かれたいと望んでいる自分がいます。しかし、古代から伝えられてきた瞑想法によって、自分の人生や自分自身に対する見方が変わりました。」
「瞑想すると、何かを考えたり感じたりしている自分は、本当の自分ではないと理解できるようになります。本当の私は、考えたり、感じたりしているものをただ目撃しているのです。」
瞑想は、考えに縛られた状態から解放してくれる
最後に彼は、瞑想を通して人生で成し遂げたいことを次のように語っていた。
「私にとって精神的な経験を得ることの真の目的は、自分はこうあるべきだ、という『とらわれ』から自分を解放することです。
私は他の人にとって価値あるコメディアンであるべきだ。個人的な人間関係において、愛に満ちた存在であるべきだ。物質主義、個人主義、合理主義に基づいて自分の必要性を満たそうとすべきではない。すべての人にとってよいものや、より高い理想を目指すべきだ。私と関わるすべての人々を、どうしたら明るい気持ちにできるだろうか? 瞑想は、こうした考えに縛られた状態から解放してくれます。」
「私の旅、私の目的、私が進むべき道筋はたった一つ、超越の方向へと向かうことです。」
「私たち全員が進むべき方向とは、自分はこんな人間だと思い込んでいる、そのような『とらわれ』を超越することです。そうすれば、おそらく私たちが社会に対して抱いている『とらわれ』を超越することができるでしょう。」
「私たちは皆、一つになる方向へと向かっています。私たちは皆、愛の方向へと向かっています。そして瞑想は、その旅を容易にするためのかけがえのないツールです。」
ソース:Russell Brand Meditated Every Day And This Is What Happened To Him