海外メディアの報道

BBCニュース

瞑想で血圧が下がる

「研究者たちは、超越瞑想が低い血圧の維持に役立つことを発見した。彼らは、超越瞑想が心臓の健康を保つ一つの方法となりうると語っている。」

『BBCニュース:瞑想で血圧が下がる』

CNNニュース

TMによってPTSDを克服する

最近、CNNのニュース番組で、深刻なトラウマ性ストレスに対する超越瞑想の効果が取り上げられました。

「TMは、戦争から帰ってきた退役軍人がPTSDを克服する助けとなる。アメリカ政府は研究のために250万ドルの研究助成金を出すことを決定した。」

超越瞑想は、戦争でのトラウマに苦しむイラク帰還兵の治療に大変有効であることが研究によって確かめられています。こうした研究の結果、アメリカ国防総省が250万ドルの助成金を交付して、TMに関するより大規模な研究を行うことになりました。また、米国で最も歴史の古い士官学校であるノーウィッチ大学では、訓練の標準課程としてTMを導入しています。

瞑想が心臓病患者を助ける

「冠状動脈性心臓病の患者を対象にしたある調査によると、超越瞑想を16週間行った人たちは、血圧が大幅に下がっただけでなく、心拍数の変動や糖尿病のリスクに関係しているインスリン抵抗性も改善した。」

瞑想は心臓病患者に有益〜体重を減らさずに血圧、インスリン抵抗性が改善(原文・日本語訳)

成人を対象にしたある調査によると、最適な医療を受けている冠状動脈性心臓病の患者たちが16週間超越瞑想を続けたところ、高血圧が大幅に改善しただけでなく、心拍数が安定し、インスリン抵抗性(糖尿病のリスクの増大に関係している)の改善が見られたという。

これらの健康に対する有益な効果は、体重、投薬、心理社会的な変数を変えずに達成されたと、研究者たちは「アメリカ医学会内科学アーカイブズ」の中で報告した。

「この調査は、アメリカ国立衛生研究所の研究補助金を受けて厳密な調査方法を用いて行われたものですが、超越瞑想が冠状動脈性心臓病の患者の標準的な治療を助けることが明らかになりました」と、ロサンゼルスにあるシダースサイナイ医療センターの研究者、ノエル・ベアリー・メルツ博士はロイター通信社に語った。

「病気のリスクを減らすためには『何でもしたい』と思っている冠状動脈性心臓病の患者は、TMを習うことを考えたほうがよいでしょう」とメルツ博士はTMを推奨している。研究チームによると、以前からTMによって血圧が下がることは証明されていたが、冠状動脈性心臓病に関係する血圧以外のリスク要因に対しては、まだ十分に調査がなされていなかったという。

彼らの調査では、冠状動脈性心臓病の症状を持つ53人がTMを学び、同様の症状を持つ51人が標準的な健康教育を受けた対照グループとなった。全部で84人(全体の82%)の患者が調査を完了したが、調査の途中で脱落した19人のうちの12人は対照グループの患者であった。

16週間の最後に、TMグループの患者たちの血圧は対照グループよりも低くなっていた。血中のグルコースとインスリン濃度についても大きな改善が見られたが、これらはインスリン抵抗性が減少したことを示している。また、TMグループにおいては、対照グループよりも心拍数が安定していた。

「これらの結果は、TMがストレスに対する生理的な反応を調整し、冠状動脈性心臓病のリスク要因を改善することを示しています。これは冠状動脈性心臓病の治療の新しいターゲットになるかもしれません」と、メルツ博士らは結論付けていた。

ニューヨークタイムズ

いま誰が瞑想しているか?

「ラッセル・ブランド、デヴィッド・リンチ、ジョージ・ルーカス、クリント・イーストウッド、オズ博士など、TMを行っているセレブたちの紹介」

記事:いまTMをしているセレブたち(日本語訳)

英国のコメディアン、ラッセル・ブランドは、これまで突飛な戯(おど)けた仕草を売り物にしてきた。イギリスのMTVの番組の司会役をしていた時には、オサマ・ビン・ラディンの格好をして登場したこともある。MTVネットワークの音楽賞授賞式では、ブリトニー・スピアーズを「女キリスト」と呼んでひんしゅくをかった。彼は78歳の俳優のボイスメールに下品なメッセージを残したことが問題になってBBCから解雇された。この悪ふざけには、当時の英国の首相も公然と非難せずにはいられなかった。

ブランド氏(35歳)が超越瞑想のなかに見いだした感情の慰めについて熱っぽく真剣に語るのは、少なくとも彼には似合わない感じがする。2010年12月に行われたTM(超越瞑想)のチャリティーイベントで、彼はステージに現れて、自分の心の傷を癒すのにTMがどんなに助けになったかを説明した。彼の新妻でポップシンガーのケイティ・ペリーは舞台裏に控えていた。

「超越瞑想は、薬物依存からの回復、私生活、結婚、仕事など、僕にとっては信じられないほど価値のあるものです。」

TMは1日2回、それぞれ15分から20分ほど座って目を閉じて、マントラと呼ばれる簡単な言葉を心のなかで繰り返すテクニックだ。そうすると、超越意識という状態にアクセスできるのだという。「先日、瞑想していたら、何百万ドルもの価値があるのではと思えるようなアイディアが浮かんできました。」

ブランド氏は、問題を抱えた学生、退役軍人、ホームレス、受刑者などにTMを無料で提供しているデヴィッド・リンチ財団のイベントの司会を務めた。TMは、1958年に精神的な指導者マハリシ・マヘーシュ・ヨーギーが教え始めた瞑想法であり、精力的な映画監督であるリンチ氏は、TMが最初に流行した60年代からの熱心な実践者である。60年代と言えば、フランク・シナトラと離婚したミア・ファローが、ビートルズと一緒にインドのリシケシにあったマハリシのアシュラムを訪れた頃である。

ジョージ・ルーカスも、そのころにTMを始めた。「スターウォーズ」のヨーダはマハリシをモデルにしたと噂されている。トークショーの司会者マーブ・グリフィンは、テニス仲間で俳優のクリント・イーストウッドから勧められてTMを始めた。1975年には、マハリシを自分のショーのゲストに迎えたこともよく知られている。

その後、TMを勧めるセレブの数やTMを始める人数は減っていったが、アメリカの超越瞑想の団体によると、ここ3年ほど前からまた盛り返してきて、TMを始める人が以前の3倍ぐらいに増えているという。

ハートフォードのトリニティ・カレッジの女子スクワッシュ部は、昨年から練習の後に一緒にTMを行っている。ホームレスを支援している「ドウ基金」は、コンピュータのスキルや職業訓練とともにTMをホームレスたちに提供するようになった。巨大ヘッジファンドであるブリッジウォーターのCEOレイ・ダリオ氏は、ずいぶん前から「自分の会社の成功は、私が毎日TMを行っているからだ」と語っている。

超越瞑想の団体によると、TMを習う人が増えているのは、TMがストレスの軽減や高血圧の改善に役立つという最近の研究と受講料の値下げのためだという。成人の受講料は60年代には75ドルだったのが、2007年には2,500ドルまで上昇し、2008年には不況のために1,500ドルに下がった。

2005年に始まったリンチ財団がブランド氏のようなセレブの協力を仰いでいるのも、TM受講者増大の大きな要因になっている。セレブたちは記者からの質問に答えて、ダイエットやライフスタイルについて話すことが多い。そのついでにTMのことも話してくれるのだ。

外科医のメフメト・オズ医師も瞑想者であり、寝室の隅に置いてあるアームチェアで瞑想しているという。彼はリンチ監督のイベントで次のように話している。

「海の表面の波を想像してください。私はボートに乗っていて、波やボートに入ってくる海水を何とか防ごうとしていますが、実は、私がするべきことは、海の表面の下にある深い静寂に向かって飛び込むことなのです。」

歌手のモービーもゲストの一人だった。彼はタクシーに乗っているときに瞑想している。

「超越瞑想のおかげで、興奮した状態を冷静に扱えるようになりました。興奮は心の一時的な状態なので、それを本気で受けとめる必要がなくなりました。」

TMのおかげで、一年以上前に飲酒を止められたという。

「以前は、TMはヒッピーたちが行っていた怪しげなテクニックだと思っていました。しかし、デヴィッド・リンチもやっていると聞いて、興味を持ったのです。」
 
イベントの前日の午後に、リンチ氏(65歳)は、妻のエミリー・リンチ(32歳)と手を取り合って美術館に到着し、職員に案内されて地下の緑の部屋に入った。リンチ氏は、マンガの登場人物のように、もう何十年も同じ服装をしている。アイロンのかかった白いシャツに、ゆったりとした黒いスーツ、それに生垣のような髪の毛。リンチ氏は生焼けの卵サラダ・サンドイッチを頬ばりながら、TMを始めた経緯(いきさつ)について話してくれた。

「最初は、瞑想には少しも興味がありませんでした。」

モンタナ州ミズーラ出身の彼のものうげな話し方は、ロサンゼルスに何年暮らしても直らなかったようだ。

「瞑想は一時的な流行にすぎないと思っていました。みんながナッツとレーズンを食べていたときも、自分も同じものを食べたいとは思いませんでした。」
      
リンチ氏は、70年代の初め、4人の妻のうちの最初の妻であったペギーとの関係がうまくいかなくなったときに、妹のマーサに説得されてTMを始めた。

「私は個人的な怒りをいっぱい抱えていて、それを彼女にぶつけていたのです。私は弱い人間だったと思います。自信がありませんでした。内面が幸福ではありませんでした。TMを始めて2週間経ったときに、妻が私のところへやって来て言いました。『あなたの怒りはどこへいったの?』私は内側で自由と幸福が膨らんできたのを感じていました。それは母なる自然の微笑みのようでした。世界が次第によくなっているように見えました。私たちの内側に無限の愛の海があるように感じました。ですから、もう争いを続けることはできませんでした。」

「アーティストはよく、『少しの苦しみや怒りがあったほうがいい』と言います。しかし、割れるような頭痛や下痢や吐き気があったら、仕事を楽しめませんし、仕事が捗りません。女性を得るために苦しむというのはロマンチックかもしれませんが、しかし、苦しみは創造性の敵です。」

TMの説明を続けているうちに、リンチ氏は次第に熱が入ってきた。

「TMは、内側にある宝庫の扉を開ける鍵のようなものです。そこで体験が起こり、脳全体が同調します。それは今日の生活ではなかなか得られない、無限の知性、創造性、至福、愛、活力、平和の体験です。そして、緊張、不安、トラウマ的なストレス、悲しみ、うつ、憎しみ、怒り、復習、恐怖、こうしたものはすべて消えてしまいます。人生が次第によくなっていきます。人々がそうした体験をすれば、人間というのは素晴らしいものだとわかるでしょう。」

その体験を分かち合おうというのが、リンチ財団の目的である。12月のイベントで集められたお金は、学校や刑務所などのTM受講費に当てられる予定だ。

この10年間に、TMの団体とは関係ないロサンゼルスのセダース・サイナイ医療センターの研究者たちは、TMによって冠状動脈性心臓病を患う患者たちの高血圧、肥満、糖尿病が軽減することを発見した。また、同じくTMとは関係のないアメリカン大学の研究者たちが、TMは脳機能や認知力の向上に効果があることを発見した。

原文:ニューヨーク・タイムズ(2011年3月20日) 
この記事は抄訳です。

認定された至福

「2005年、ニューヨークタイムズ・マガジンは『学校で超越瞑想を取り入れる』というアイデアを、その年のベストアイデアのリストのトップに載せた。」

記事:公認された至福(日本語訳)

もしあなたが映画の資金集めが難しいと思っているなら、映画監督デヴィッド・リンチが彼の新しい「意識に基づく教育のためのデヴィッド・リンチ財団」のために、資金集めの基準として設定した70億ドルという金額を考えてみてほしい。映画「マルホランド・ドライブ」の監督として有名な彼は、学生たちが超越瞑想を行う7つの「平和大学」のために資金を集めて、各大学に10億ドルずつ寄付しようというのだ。

TM(超越瞑想)は1950年代後半にマハリシ・マヘーシュ・ヨーギーが世界に紹介した、1日2回20分ほど、心のなかでマントラを思う瞑想法である。リンチは32年前にTMを始めた。TMのおかげで心の深いところにあった怒りが消えて、創造性が目覚めたと彼は語っている。「内側に飛び込むと、至福意識の無限の海を体験するのです。」

リンチによると、今日の学生の10人に3人は「うつ」や不安症で悩んでいるため、1973年に彼が必要としていた以上に、その無限の至福を体験する必要があるという。その目的のために、最近、彼はいくつかの大学で「平和研究」のクラスを開講し、学生たちが超越瞑想を学ぶことができるように資金を提供してきた。ワシントンD.C.にあるアメリカン大学では、来年こうしたクラスを開設する予定である。この大学の研究者たちは、TMを学んだ学生達の成績や知能指数の向上、精神的健康の改善の度合いを調査する予定だ。

量子物理学者でありTMの実践者でもあるジョン・へーゲリン博士の研究によると、世界人口の1%の平方根の数の人たちがTMテクニックの上級プログラムである「ヨーガのフライング」を同時に行えば、全ての人間をつないでいる意識の統一場を刺激して、全世界に平和の影響を創り出すことができるという。リンチ監督はこの理論に確信をもち、7つの平和大学の学生たちに大きな期待を寄せている。

今年の秋に、リンチは全米の13の大学を回って、この計画について説明した。疑い深い人は、これまで暗い映画を作ってきた彼がどうして幸福を広げようとする活動に大きなエネルギーを注いでいるのか、不思議に思うかもしれない。しかし、リンチはそこには何も矛盾はなく、「苦しみを表現するのために、苦しむ必要はない」 と語っていた。

原文:CHARLES WILSON(2005年12月11日)

ウォールストリートジャーナル

全米の病院やクリニックで、瞑想を含めた統合医学の治療計画がだんだんと目立つようになってきた。最近の研究では、瞑想には血圧を下げたり、慢性病患者の痛みや抑うつを軽減する効果があることがわかっている。昨年発表された研究では、アフリカ系米国人の心臓病患者のグループが、瞑想によって心臓発作や脳卒中のリスクを顕著に低下させた。

医師が処方する:1日2回、20分間の瞑想

不眠症、高血圧、慢性痛、過敏性腸症候群、うつ病、パニック障害、不安障害、脳損傷などのストレス関連の症状の対策や、一般的な健康維持のために、医師が患者に毎日瞑想することを勧めるケースが増えてきている、と述べられている。

『ウォールストリート・ジャーナル:医師が処方する:1日2回、20分間の瞑想(日本語訳)』

超越が心的外傷後ストレス障害を癒す

「兵士たちを対象にしたある研究では、超越瞑想を8週間続けたところ、症状が半減した。」

記事:心的外傷後ストレス障害(PTSD)の超越的な治療(日本語訳)

兵士を対象にしたある調査では、8週間の瞑想後には症状が半減した。

戦争の傷跡は様々な形で残る。火傷、切り傷、手足の切断など、目に見える傷跡の他にも、目には見えない心理的な傷跡がある。どちらも同じ様に、その人の人生を荒廃させてしまいかねない。心理的な傷を負っている人たちの数は信じがたいほど多い。最近行われた軍の調査によると、アフガニスタンからの帰還兵の20%、すなわち5人に1人が、PTSDを患っているという。

戦闘に関係するPTSDを患っている人たちの多くは、感情の麻痺とうつを同時に経験する。あるいは、強い不安と妄想を交互に経験する。日中には突然、トラウマ的な状況のフラッシュバックが起こる。夜には、眠れなかったり、悪夢を見たりする。そして、朝起きたときには、戦場にいたときのように、ぐっしょりと汗をかいていることが多い。

しかし、PTSDの退役軍人のほとんどは、不名誉への恐れ、効果的な治療の不足、政府の不十分な対策など、様々な理由から十分な治療を受けていない。アメリカ陸軍の参謀次長ピーター・キアレッリ将軍は、最近、次のように認めた。「脳の怪我の治療法は、体の怪我の治療に利用されている進んだ医学に比べると遅れています。」

明らかに、新しい創造的な治療法が必要とされている。TMとして知られている超越瞑想は、その有望な候補である。TMは古代インドのヴェーダの技法であり、マハリシ・マヘーシュ・ヨーギーによって1950年代の後半に西洋に紹介された。1日2回、それぞれ20分ほど、楽に座って目を閉じて、マントラを思う。 特定の宗教、信条、儀式にしたがう必要は全くない。心と体へのTMの効果は、これまでに340以上の査読を受けた論文によって明らかにされている。

最近、デヴィッド・リンチ財団は、イラクやアフガニスタンから傷ついて返ってきた兵士たちにTMを教えるための資金集めのイベントを開催した。私たちは3つの戦争で戦った退役軍人たちから話を聞いた。ジェリー・イェリンは第二次世界大戦の戦闘機パイロットで、任務にしたがって日本へ19回飛行した。ダン・バークスはベトナム戦争で戦った。デヴィッド・ジョージは、「イラクの自由」作戦で戦った。これらの人たちは年齢も戦争体験も異なるが、共通点が二つあった。一つは、三人とも重いPTSDを患っていたこと。もう一つは、三人ともTMから大きな安らぎを得ていたこと。彼らは平和な人生を取り戻し、今では人生を楽しんでいるのである。

これら3人の話から明らかになったのは、病気の症状が彼ら自身だけでなく彼らの家族にも大きな負担になっていたことだ。ジョージ氏の母親は、自分の息子が礼儀正しい青年から、心が荒んだ大酒飲みになってしまった様子をビデオの中で訥々と語っている。母は息子が自殺したり、他人の命を奪うのではないか恐れていた。

ジョージ氏が規則的に瞑想を始めると、全てが変わった。彼の母は、TMが息子の命を救ってくれたと語っていた。

「ジャーナル・オブ・カウンセリング・アンド・デベロップメント」の1985年11月号に発表されたベトナム退役軍人を対象にしたジェイムズ・ブルックスとトマス・スカラノの研究では、従来の心理療法よりもTMのほうが効果的であることが示された。最近では、「ミリタリー・メディスン」の2011年6月号に発表されたイラクとアフガニスタンから還ってきた退役軍人を対象にした予備的研究がある。それによると、TMをわずか8週間続けただけで、PTSDの症状が半減したという。

戦闘に関係したPTSDに対するTMの効果には科学的な根拠がある。PTSDの患者には極度な警戒、不安、過剰な驚きなど過敏な闘争逃走反応が見られるが、それがTMによって緩和されることが数件の研究によって示されている。

さらにTMは、過敏な闘争逃走反応が関与していると思われる高血圧や心臓発作や脳卒中などのリスクを軽減することも分かっている。同様に、TMは神経系の反応を調節するので、それによって、傷ついた退役軍人たちがリラックスして、戦争のトラウマを忘れられるのかもしれない。

TMの効果の仕組みがどうであれ、多くの証拠から次のような結論が得られるだろう。たとえ一部の退役軍人であっても、TMのような簡単で安価なテクニックによって、彼らのPTSDの苦しみが軽減できたのであれば、私たちもそれを試してみる価値はあるだろう。

リンチ氏は映画監督であり、デヴィッド・リンチ財団の設立者である。ローゼンタール博士はジョージタウン大学医学部精神科の臨床教授であり、『Transcendence: Healing and Transformation Through Transcendental Meditation』(Tarcher-Penguin, 2011)(日本語訳は『超越瞑想 癒しと変容』さくら舎)の著者である。

ウオール・ストリート・ジャーナル(2011年7月13日)

タイムマガジン

TMとPTSD

「ある研究論文は、TMがPTSDを患っているイラク帰還兵の症状を軽減し、彼らの人生の質を改善することを示している。」

『タイムマガジン:TMとPTSD』

超越瞑想は心臓に有益

『タイム』誌のオンライン版(2012年11月4日)は、米国の国立衛生研究所(NIH)と共同して行われた異例の研究に関する記事を掲載しました。この研究は、201人の心臓病患者を5年間にわたって追跡調査しました。TMを学んだ患者のグループは、対照グループと比較して、心臓発作、脳卒中、死亡の発生件数が48%少ないことがわかりました。TMの実践を規則的に行った患者ほど、その効果が大きい(上記の発生件数は、実践が不規則だった患者では43%少なく、規則的に実践した患者では61%少ない)こともわかりました。
詳細は以下の『タイム』誌の記事 を参照してください。

記事:瞑想で心臓発作や脳卒中のリスクを減らせることを証明した、これまでで最も説得力のある研究(日本語訳)

瞑想をしても害になることはないし、今では、病気の予防には瞑想が役立つことを保証する証拠もある、とほとんどの医師は言う。

これまでの研究では、瞑想していない心臓病患者との比較で、瞑想している心臓病患者に現れた健康改善の結果を瞑想の効果に結びつけていたが、それらの試験はいずれも、脳中心のプログラムの結果として確かに健康が改善したという承認を得ることはできなかった。しかし、そのような限界に取り組むために最近実施された試験の結果を見ると、瞑想は、少なくともアフリカ系米国人の間で、心臓発作や脳卒中、そして心臓病による早期死亡をも減らす効果があるように思われる。

「(われわれの研究から得られた)重要な結果は、通常の医療に加えて心身相関的技法(超越瞑想)による介入を行うことで、心血管イベントに大きな影響を与え得るということだ」とロバート・シュナイダー博士は語る。
シュナイダー博士は、『Circulation: Cardiovascular Quality and Outcomes』に発表されたこの研究論文の主執筆者であり、超越瞑想の創始者が設立したアイオワの教育機関、マハリシ経営大学の教授でもある。

彼は共同研究者とともに、アフリカ系米国人の男女201人の追跡調査を行った。これらの人々は、白人よりも心臓病になるリスクが高いというだけでなく、環状動脈性心疾患と診断されたために心臓発作や脳卒中への懸念をより多く抱えていた。
被験者は、心臓に良い食事法や運動法を学ぶ健康教育クラスに参加するグループと、超越瞑想プログラムに参加するグループのいずれかに無作為に振り分けられた。
超越瞑想とは、心を外界から遮断し、心の内側に向かう想念に集中する技法であり、あるいは、はっきり目覚めた状態のままで休息をとるための技法ということもできる。被験者全員は適切な投薬治療を含めた通常の医療も引き続き受けた。

約5年間の追跡調査の後、瞑想グループの被験者は、健康教育グループの被験者と比較して、心臓発作・脳卒中・死亡の全体的なリスクが48パーセント低いという結果が得られた。瞑想グループは対照グループと比較して収縮期血圧が平均4.9 mm Hg低くなり、ストレスと怒りが少なくなったことも報告された。「まったく新しい種類の治療法が発見されたようなものだ」と、瞑想が患者の健康改善にもたらす効果についてシュナイダー博士は語った。

これらの結果の重要性には注目すべきものがある。しかし、この研究では被験者の人数が比較的少ないし、瞑想が心臓病のリスクを軽減できることのメカニズムが解明されていない。だが表面から見ると、ストレスを管理すれば心臓の健康を改善に向かわせる影響を与えることができ、不安やストレスを感じていれば私たちの血圧は急上昇して緊張状態になり、コルチゾールのような心臓に有害なストレスホルモンを急増させることは、直観的に明らかだ。

しかし、多くの専門家は、ストレスをかなりの程度まで減らすとされている、超越瞑想のような技法の効果については懐疑的だ。過去、これらの効果を科学的に検証することは困難であったが、その大きな理由は、瞑想プログラムに自主的に参加する被験者たちは、肯定的な結果が得られるにちがいないという先入観をもっていたと考えられるからだ。また被験者たちは、瞑想の効果について強硬な、ほとんど根拠のない主張をしたため、心臓の専門医や科学者はことのほか懐疑心を募らせることになった。実際、2005年に、北米神経科学学会主催の大規模な会議において、仏教徒の精神的象徴であるダライ・ラマによる瞑想の神経科学に関する講演が予定されていたが、500人以上の脳研究者がその講演に反対する陳情書に署名したのである。

しかしながら、『Circulation』に発表された研究では、研究者たちが彼らの試験の科学的厳密性を大きく向上させているので、懐疑的な人々の目から見てもその結果には説得力があるはずだ。研究者たちは、被験者の体重、喫煙行動、および食事の影響を調整した。それらはすべて心臓発作・脳卒中・心臓病による早期死亡率に影響を与えるものだからだ。また、どちらのグループの被験者も、試験期間中、より多くの運動を行い、アルコール摂取量を減らしていたが、彼らは同じような割合でそれを行ったので、これらの変化が結果としての健康状態の違いに寄与している可能性は少ない。

この研究結果は、瞑想を心臓病治療の標準手段として組み入れるべきか否かをめぐる論争の解決にはならないかもしれない。だが、この結果によって、より多くの医師たちが自信をもって、この瞑想法について患者と話し合い、「試してみても問題はない」という助言よりも一歩進んだ、科学的にかなり根拠のある情報を患者に知らせることができるようになるはずだ。

タイム・マガジン 2012年11月14日

ワシントンポスト

超越瞑想が寿命を延ばす

「202人の人たちを18年間にわたって追跡した調査によると、対照グループと比べてTMグループでは、死亡した人の数が、心臓血管系の病気では30%、全体では23%少なかった。」

ワシントンポスト:超越瞑想が寿命を延ばす

ニューズウィーク

瞑想と薬物療法

先週の『アメリカン・ジャーナル・オブ・ハイパーテンション』に掲載された研究によれば、瞑想のようなストレスを和らげる技法は、高い血圧を下げたり、治療の必要性を減らしたりするのに役立ちます。

ニューズウィーク:瞑想と薬物療法

瞑想は危機に瀕している子供たちの助けになるのか?

「ここ数十年の間、代替医療や東洋医学が医療の中に取り入れられるようになってきた。TMの推奨者たちによると、TMそのものは心と神経系を静める20分の心理的なテクニックだが、それを行うと、成績の向上、いじめの減少、注意力の持続、幸福感の増大といった効果が得られるという。TMの推奨者たちは、多くの医学的な研究が彼らの主張を裏付けていると指摘している。」

ニューズウィーク:瞑想は危機に瀕している子供たちの助けになるのか?

メディア&レビュー