ランカシャー州スケルマズデールにあるマハリシ・スクールの校長は、同校が教育省からフリースクールとして認可され、イングランドの公立学校に堂々と仲間入りしたと発表した。
教育省は昨年、「過去十年間で富裕層と貧困層の間の学力の格差が広がり、私立学校と公立学校の学力差は二倍になった」と発表したが、マハリシ・フリースクールは、そのような学力の格差は縮まるだろう、という希望をもたらしている。
その理由は、マハリシ・スクールは、入学試験がないにもかかわらず、英国政府の教育水準査察院(OFSTED)の報告では「最優秀(preeminence)」という最上級の評価が与えられているからだ。一般中等教育修了証(GCSE)試験ではランカシャー州の最優秀成績校にランクされただけでなく、全国の学校の上位2.5パーセントに入る成績を収めている。このような成果は、同校が25年前に創立されて以来ずっと続いているのだ。
カッセルズ博士によると、マハリシ・スクールの並外れた成績は、ひとえに「意識に基づく教育」のおかげであり、生徒たちは、超越瞑想(マハリシ・マヘーシュ・ヨーギーが教える瞑想法)を毎日実践することで心身のバランスを整えながら、伝統に基づく広範囲でバランスのとれたカリキュラムを難なくこなしている。
OFSTEDの報告でも「同校では生徒個々人の指導に重点が置かれ、瞑想の活用とバランスの追求が同校のあらゆる活動を支えている。生徒は落ち着いていて、自信に満ち、物怖じせず、礼儀正しく、思いやりがある。そして意欲的に知識と技能を習得し、楽しんで学習している。」と評価されている。
カッセルズ博士はこう説明する。「意識に基づく教育は、生徒の経歴、信仰、態度、性別、能力に関係なく、すべての生徒の感受性、知能、創造性を発達させ、神経生理的な統合を生み出し、健康を増進させます。そうなるのは、生徒の意識の質が、教育成果の達成の基盤となっているからです。」
「同様に、本校の教師全員が、朝と夕に実践する超越瞑想から多大な恩恵を受けています。この瞑想は、授業の効果的な運営のために必要なリラックスと注意深さを教師に与えてくれます。世界中の学校が意識に基づく教育の導入に関心を示しているのは、生徒と教師にこのような恩恵がもたらされるからです。」
現在、50カ国の学校と大学(生徒の総数にして二十万人以上)で、生徒がカリキュラムの一環として超越瞑想を実践している。
専門家による論文査読を経てから発表されている研究も、生徒と教師が体験している恩恵を裏付ける。研究によると、子供たちは成績が向上するだけでなく、学校生活をより楽しむようになり、幸福感が高まり、心身のバランスが改善する(後述する研究の説明を参照)。
これらの研究結果は、意識に基づく教育が掲げる「知識は意識に構築される」という基本概念の表れである。どれほど多く、どれほど深く学ぶことができるか、学んだものをどれほど有効に応用できるかは、学ぶ者の意識の質、つまりどれだけ鋭敏であるかによって決まるのだ。
カッセルズ博士は、英国や世界中の学校のコミュニティへの参加を心待ちにしており、また、意識に基づく教育について詳しく知りたいという学校があれば、喜んで見学者を迎え入れている。
「私は、過去24年間に何千人もの生徒、何十人もの教師を見てきましたが、その経験から言っても、意識に基づく教育には、すべての生徒の心身の潜在力を体系的に開発する他に類を見ない効果があるのは明らかです。生徒たちは、自らの願望を実現させる能力を成長させながら、周りの人々すべての幸福に貢献しています」とカッセルズ博士は語る。
「大規模なグループで超越瞑想を実践すると社会全体の生活の質に有益な影響がもたらされることを実証した研究も数多くあります。」
■英国マハリシ・フリースクールの動画
◆ 生徒、父兄、教師の声
○マハリシ・スクールの卒業生
「私は現在、ケンブリッジ大学で博士課程修了後の研究に従事しています。私は学校生活のすべてをマハリシ・スクールで過ごしましたが、その生活を一日でも変えようとは思いませんでした。」ベン・クロス
○マハリシ・スクールの生徒の父兄
「私の息子は前にいた学校でいじめに遭いました。マハリシ・スクールに転校してからは、個性の違いが尊重され、子供たちが助け合う雰囲気の中で元気に育ちました。」カーラ・ロビンソン
○マハリシ・スクールの教師
「前の学校で教えていた経験からは想像もできなかったことですが、実際、学校の一日の授業が始まる前よりも終わった後の方が元気になるし、月曜日の朝に学校に行くのが楽しみになるのです!」サラ・ボウイ
◆ 科学的研究
教育の分野における超越瞑想(TM)の効果に関する多くの研究が、専門家の査読を経た後に発表されているが、以下にそのうちの四つを紹介する。これらは、心の全潜在力の開発、自己実現の向上、行動の改善といった面で超越瞑想が生み出す有益な効果を調査した二百以上の研究の中から選んだものだ。
1) 超越瞑想法が認知に及ぼす長期的影響に関する三つの無作為化実験
要約:台湾の中学校の生徒を対象に行われた三つの無作為化研究が教育分野の一流雑誌 Intelligence に発表された。この三つの研究ではいずれも、TMを学んだ生徒は、以下の項目を含めたすべての測定項目で有意な向上を示している。
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- 脳全体の創造性
- 実践的知能
- 場独立性
- 状態不安と特性不安
- 感覚情報処理の速度
- 流動性知能
So, K.T. Orme-Johnson, D.W. (2001). Three randomized experiments on the longitudinal effects of the Transcendental Meditation technique on cognition; Intelligence, Vol. 29/5, pp. 419-440.
2) ストレスの軽減が生徒の校内非行に及ぼす影響
要約:米国ジョージア州の落ちこぼれの恐れがある生徒を対象とした無作為化研究で、4カ月間のTMの実践の結果、常習的欠席、校則違反、停学が大幅に減少した。
Barnes V., Bauza L.B., Treiber F.A. (2003). Impact of stress reduction on negative school behaviour in adolescents; Health and Quality of Life Outcomes 1:10.
3) マハリシ・スクールでの学業成績の向上:追試
要約:アイオワ州フェアフィールドのマハリシ・スクールの新入生37人が入学時点で受けたアイオワ基礎学力テストの総合成績は、パーセンタイル値が51の「平均的な学力」と評価された。その一年後、この生徒たちの成績は15ポイント上がって66になった。この研究は、以前に Education で発表された研究の追試として行われたもので、前回とほぼ同じ結果が得られている。
Nidich S.I., Nidich R. J. (1989) Increased Academic Achievement at Maharishi School: a replication study. Education 107: 49-54. 146
4) 学業成績と超越瞑想:都市部の中等学校の非行の恐れがある生徒を対象とした研究
要約:超越瞑想プログラムを学び、学校生活の一環として毎日2回それを実践した中等学校の生徒たちは、3カ月後、前回の試験で数学と英語の成績が同程度であった対照群の生徒と比較して、数学と英語の成績が有意に向上した。
Nidich S.I., et al. (2011). Academic achievement and Transcendental Meditation: A study with at-risk urban middle school students. Education 131: 556-564.
「International Journal of Neuroscience の編集者と査読者は、過去十年間、超越瞑想に関する多くの研究を受理してきました。それらの研究は科学分野の出版物の厳しい基準を満たしていたからです。IJNは、編集局に二名のノーベル賞受賞者を擁しており、また、世界中の一流大学の著名な科学者で構成されるグループに、提出された論文の科学的価値の判定を依頼しています」──シドニー・ウェインスタイン博士、International Journal of Neuroscience の元編集主幹
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