20年前、カリフォルニアのサン・クエティン刑務所で初めてTM(超越瞑想)を教えたとき、鉄条網と頑丈な塀に囲まれた重警備の刑務所内で、私はある合意書にサインした。それは「もしも囚人に人質に取られても、刑務所の職員は解放のための交渉はしなくてもよい」という合意書だ。私は警戒心で緊張した。そこは、サンフランシスコの北のマリン郡にある、カリフォルニアで最も重い犯罪者や常習犯のための施設である。
その時、私は囚人と看守にTMを教えるために招かれたのだが、彼らの実習結果は驚くべきものだった。刑務所から釈放された3年後に、瞑想を行った囚人の累犯率は50%も減少した。この数字は犯罪者の矯正教育の分野では前代未聞で、社会復帰についての今までの考えを覆すほどだった。
刑務所職員の上部層の多くが、TMの実習を刑務所のシステムに取り入れてみたいと興味を示した。にも関わらず、政治的な問題や予算の削減、一部の人のTMに対する不信感によって棚上げされてしまったのだ。
最近、オレゴン州の刑務所で囚人と職員がTMを学んだが、そのオレゴン刑務所のビデオを見れば、TMテクニックがとても有効な手段であることがはっきりとするだろう。刑務所生活の深刻なストレスは、薬物の濫用や暴力を引き起こす。超越瞑想は、囚人のストレスを減少させ、収容中に囚人が自分の時間を建設的に使えるように助けている。それによって、釈放後に再び犯罪を犯して、刑務所に戻ってくることがなくなるのだ。
刑務所にTMプログラムが必要であることは明白だ。TMを取り入れることで、刑務所の経費を大幅に削減することができる。また刑務所の多くの職員が囚人たちを助けたいと心から願っていることから、TMについての興味が高まってきている。
そのことを知っていただくために、ぜひ少し時間をとって、TMを導入したオレゴン刑務所のビデオを見ていただきたい。いかにしてTMが囚人達の人生を変えるのかを目の当たりにするだろう。
原文:BOB ROTH
[su_spacer] ◆超越瞑想を導入したオレゴン州の刑務所[su_spacer]
超越瞑想による囚人の再犯率の減少
◆科学的研究
この研究は、カリフォルニア州矯正局から仮釈放を許された凶悪犯罪者のうち、刑務所内で超越瞑想法を学んだ259人の男性と、注意深く選ばれた対照群とを、仮釈放後の5年間にわたり毎年比較したもの。超越瞑想を学んだ人は、新たに服役する数が少なく、望ましい仮釈放の結果を示したことがわかる。出典:Journal of Criminal justice 15 (1987): 211-230.
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