従業員にリラクゼーションを提供する企業が増加

かつては、会社のソフトボール・チームを持つことが、従業員のストレスを解消し、勤労意欲を向上させる方法だった。しかし、今日の会社は、以前であれば従業員に外野手になるよう勧めていたのと同じように、ヨーガ・マットに取り組むよう奨励している。

たとえば、シルバースプリングにあるディスカバリー・コミュニケーション社の従業員は、ヨーガのインストラクターが指導する10週間のヨーガ・クラスを受講し、マッサージ・セラピーが社内で提供されている。

ベセスダにあるタワー社では、入社して3カ月以上の社員であれば、そこから2ブロック先にあるマハリシ平和宮殿に足を運んで、4日間の瞑想コースを受講することができる。費用は会社が負担するので、受講費は無料だ。社員は就業時間中にコースを受講している。

ワシントン界隈では、ストレスを解消し、生産性を高め、医療費を抑制するためのツールを無料もしくは補助金付きで従業員に提供する企業が増えており、ディスカバリー社とタワー社はそのうちの2例に過ぎない。

「ディスカバリー社では、従業員に身体面、情緒面、精神面の健康維持を奨励して、医療費の削減を目指しています。」と広報担当のミッチェル・ラッソは言う。

南カリフォルニア大学の経営政策教授のイアン・ミトロフは、瞑想やヨーガの人気は、精神性を求める深い願望に結びついていると話している。

「瞑想やヨーガは単なるストレス解消法ではありません。それらには精神的な側面があります。人々は目覚めている時間の大半を仕事に費やしてます。人々は生きる意味と目的を探し求めているのです。」

リサイクル材料を使った「グリーン」オフィスビルの開発で評価を得ているタワー社は、健康促進プログラムの流行を先取りしていた。この会社では、12年前、本社の従業員に対して、毎日2回瞑想することを条件に、無料の瞑想クラスを提供することを始めていた。

オーナーの一人であるジェフリー・アブラムソンは、超越瞑想を長年実践しており、会社の医療手当のリストに瞑想クラスを追加。それがストレスに関連した病気の発生と医療費の増大を食い止める良い方法であると考えたからだ。

「健康管理システムが見失っているポイントは予防です。」と彼は語る。
タワー社は約2年前から、他の事業所の従業員にも瞑想を提供し始めた。

アブラムソン氏の会社では、従業員に瞑想を教えることで会社の医療費がどれほど減少したかを示す統計はとられてはいない。なぜなら、彼の会社の従業員数は統計的に有意とみなされるサンプルサイズに達していないからだ。

「50歳の人が、それまでの50年の人生と対比して、瞑想からどのような影響を受けたかを数値で示すのは難しいことです」と彼は言う。「わが社の従業員たちの心臓発作が減ったということは言えません。私たちは心臓発作を起こしたことがないからです。」

また、アブラムソン氏は、瞑想している彼の従業員と瞑想していない人々の違いを見分けることができるとと言う。

「当社の従業員はより明るく、より生き生きしています。超越瞑想は、否定的な影響を受けずに、もっと成功できるようになるための手法です。これまでは『倒れるまで働く』ことが模範とされてきました。それが自分の価値を証明する方法だったのです。しかし、アメリカ人を見わたすと、非常に多くの人々が高血圧になっています。私たちの生理は、高いストレスを受けながら活動するようには設計されていないのです。」

『ワシントン・ポスト』2005年3月3日

■タワーカンパニーの健康管理

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